明日の戦略-大幅高で21000円台を回復、目先は上昇ペースが鈍る可能性も

2020/05/26(火) 16:33
 26日の日経平均は大幅続伸。終値は529円高の21271円。米国株は休場でやや手がかり難も、欧州株の大幅高を好感して3桁上昇スタート。前日に続いて空運株に強い動きが見られる中、レジャーやインバウンド関連などに強烈な買い戻しが入り、指数も上げ幅を広げた。早い時間に節目の21000円を突破すると、前引けは400円を超える上昇で高値引け。後場に入ると急騰していたアンジェス株が一時マイナス圏に沈み、マザーズ指数は下げに転じるなど新興市場の値動きは荒くなった。しかし、日経平均へのネガティブな影響は限定的。上げ幅を500円超に広げると、21300円台に乗せる場面もあった。東証1部の売買代金は概算で2兆5300億円。業種別では全業種が上昇しており、空運、海運、輸送機器などが中でも強い動きを見せた。騰落下位のサービス、情報・通信、その他製品でも1%以上上昇するなど、全体の底上げが進んだ。構造改革を実施して今期はV字回復を目論む日本ケミコンがストップ高。半面、直近で騰勢を強めていたメディネットが19%超の下落。場中は乱高下したこともあり、売買代金は全市場のトップ10(ETFを除く)入りする大商いとなった。  東証1部の騰落銘柄数は値上がり1734/値下がり384。ソフトバンクGやファーストリテイリングが大幅高。トヨタが4%超の上昇と動きの良さが目立った。JALとANAが連日の大幅高。ホテル関連では藤田観光や鴨川ホテル、フィットネス関連では247やカーブス、外食関連ではひらまつやペッパーフードなどが派手に上昇し、緊急事態の全面解除を好感した動きが見られた。決算では1Q大幅増益のイトーキが急伸。新型コロナウイルスの臨床試験を7月から始めると報じられたアンジェスは大幅高から一転マイナス転換と荒れた動きとはなったが、引けでは10%超上昇した。一方、ソニーが逆行安。サイバーリンクス、弁護士ドットコム、メドレー、出前館など、緊急事態宣言の環境下で買われる要素のあった銘柄の多くが売りに押された。上場来高値圏にあったメドピアは15%近い大幅下落。フジクラやはせがわ、ベネッセなどが業績関連のリリースを材料に大きく値を崩した。  日経平均は連日の大幅高。節目の21000円も抵抗とはならず、高値は21328円まであった。緊急事態宣言が全面解除となったタイミングで騰勢を強めており、先高期待は高まる。ただ、週足チャートをみると、この上には26週線(21452円、26日時点、以下同じ)や52週線(21616円)が控えており、今までのような軽い動きが続くかは微妙なところ。まずはこれらの水準を早々に回復できるかが注目されるが、心理的節目の21500円に近いこともあり、いったんは過熱感を冷ます動きが出てくる展開も想定しておくべきか。一方、個別では底固めが進み、ここ数日の上昇で上方向への勢いを強めてきたものが結構ある。高値圏にあるものを外して、出遅れ感のある銘柄にシフトする戦略が有効と考える。
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