明日の戦略-売りをこなして3桁上昇、金融株の戻りが続くかに注目

2020/05/27(水) 15:57
 27日の日経平均は3日続伸。終値は148円高の21419円。連休明けの米国株は大幅高となったが、前日の米株先物の上昇で先取りしていたこともあり、寄り付きは小幅安。前場では3桁下落となった後に切り返して3桁上昇となったものの、失速して前引けでは4円安と、強弱感が交錯した。しかし、後場に入ると買いの勢いが強まる展開。前引けから100円近く水準を切り上げて始まると、上げ幅を200円超に広げて21500円に接近する場面もあり、引けまでしっかりとした動きが続いた。東証1部の売買代金は概算で2兆8700億円。業種別では証券・商品先物、鉄鋼、ゴム製品などが上昇した一方、空運や陸運、不動産などが下落している。株高の流れが続く中、野村HDや大和証券Gなど証券株が大幅上昇。半面、今期見通しが失望を誘った大興電子通信が急落している。  東証1部の騰落銘柄数は値上がり1431/値下がり662。米国で金融株が買われた流れを受けて三菱UFJ、三井住友、みずほの3メガバンクがそろって大幅上昇。今期大幅減益計画でも悪材料出尽くし感が強まったいすゞが急伸。同業の日野自動車も大幅高となったほか、日産自、三菱自、マツダなど自動車全般に強い動きが見られた。日本製鉄や神戸鋼など鉄鋼株も軒並み強く、全般的に出遅れ感のある業種に資金が向かったが、その一方で、ファナックやキーエンスといった値がさ株も大きく上昇した。一方、東京エレクトロンやSCREEN、アドバンテストなど半導体株が大幅安。レーザーテックや神戸物産など、業績期待の高い銘柄の一角が売りに押された。直近で大きく上げたJAL、ANAやJR各社が上昇一服となり、アンジェスは3%超の下落。決算銘柄では出光興産や西武HDが大きな下げとなった。  日経平均は3日続伸。前場で売り物をこなして後場に上げ幅を広げており、引け味が良い。物色をみても、直近で経済活動再開期待を背景に急伸した銘柄が利益確定売りに押された一方で、上昇に乗りきれていなかった金融株に資金が向かっており、循環が効いている。東証1部の売買代金も概算で2.87兆円とここ最近ではかなり多く、買いが買いを呼びやすい地合いが醸成されている。きょう21400円台まで上昇(終値:21419円)したことで、週足チャートではほぼ26週線(21457円、27日時点)水準まで戻してきた。そろそろひと休みの展開を想定しておくタイミングではあるが、今の勢いなら一気に超えられそうでもある。きょう強かった金融株の動向に引き続き注目しておきたい。連日で買いが続けば割安感のある銘柄が見直されやすく、全体も一段と底上げが進む。直近の空運株のような派手な上昇が見られるようであれば、21500円も通過点となる可能性がある。
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