明日の戦略-一時失速もほぼ高値引け、週足の節目を突破し好地合いが続く

2020/05/28(木) 16:14
 28日の日経平均は大幅に4日続伸。終値は497円高の21916円。米国株が連日で大幅高となった流れを受けて、寄り付きから200円近い上昇で21600円台に到達。節目の21500円を難なく突破したことで、買いの勢いが強まると、前場のうちに21900円台に到達した。後場は開始直後は値を消す展開となり、急速に上げ幅を縮小。しかし、21600円を割り込んだところで踏みとどまると、切り返して再び上方向への勢いを強めた。終盤にかけては再び21900円台に乗せると、引け間際にきょうの高値をつけて500円近い上昇で取引を終えた。東証1部の売買代金は概算で3兆3800億円。業種別では鉄鋼、銀行、輸送用機器などが上昇した一方、石油・石炭、鉱業、海運などが下落している。1Qが大幅営業増益となった大塚HDが後場急伸。半面、今期が大幅減益計画となった東レが後場に入って売りに押された。  東証1部の騰落銘柄数は値上がり1530/値下がり583。ファーストリテイリング、キーエンス、ファナックなど値がさ株が大幅高。三菱UFJ、三井住友、みずほの3メガバンクが連日で強い動きとなり、第一生命や野村HDなど金融株全般に資金が向かった。アライアンスについてのリリースが好感された日産自と三菱自が急伸。マツダやSUBARUなども強く、自動車株の動きの良さも目立った。電通Gやリクルートは決算を材料に急騰した。一方、アンジェスが大幅安となり、マザーズ指数も下落。大幅高の中でもハイテク株は敬遠されており、レーザーテックやSCREENが逆行安となった。原油価格下落を受けてコスモエネルギーや国際帝石が軟調。前期は最終赤字に転落し、減配も発表したワタミが急落した。  日経平均は4日続伸。後場に値を消す場面もあったが切り返し、引け間際に高値をつけた。場中に戻り売りをこなして上昇が続くという理想的な展開。4日続伸の間に買われたのが、空運、金融、自動車など負け組とみられている銘柄のため、それでここまで日経平均が上がることには驚きもあるが、テクニカルで見れば、26週線(21476円、28日時点、以下同じ)と52週線(21628円)を一気に上に抜けてきたのだから、上昇加速もうなずける。そしてこの先はこれらの水準がサポートになると期待できる。銀行株はきのうに続いて大幅高とはなったが、三菱UFJは場中は上値を伸ばせず十字線で終えた。今週はJALやANAが2日急伸した後に伸び悩んでおり、バリューのリバウンドは短期集中の可能性がある。自動車およびタイヤなどその周辺はまだ勢いがあり、深掘りが見られるかに注目したい。また、直近の全体株高の中で全く存在感を出せていないハイテク株の逆襲のシナリオもそろそろ頭の片隅に置いておきたい。
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