明日の戦略-下値不安を和らげる大幅上昇、地合い改善への期待が高まる

2020/07/06(月) 16:25
 6日の日経平均は大幅に3日続伸。終値は407円高の22714円。先週末の米国株が休場で新たな手掛かりには乏しい中、寄り付きは小幅高。しかし、東京エレクトロンなど半導体株に加えてソフトバンクGなどが上昇を先導し、上げ幅を広げた。アジアでは中国株が大幅高となったことからリスクオンの流れに弾みがつき、前場では300円を超える上昇。後場に入ると買いの勢いが一段と増し、引けまで一本調子の上昇が続いた。終わってみれば400円を超える大幅高となり、22700円台を回復した。東証1部の売買代金は概算で1兆8000億円。業種別では全業種が上昇しており、証券・商品先物や海運、鉄鋼などが大幅高。一方、医薬品や鉱業、石油・石炭などは小幅な上昇にとどまった。意外高ともいえる展開に証券株が強い反応を示しており、大和証券G本社やマネックスG、SBIHDなどが大幅上昇。半面、海外でのファイナンス実施が嫌気されたライフネット生命が大幅安となった。  東証1部の騰落銘柄数は値上がり1888/値下がり244。指数寄与度の大きいソフトバンクGとファーストリテイリングの2社が大幅高。半導体株に見直し買いが入る中、SCREENが5%超える上昇となった。東京都知事選の現職圧勝を手掛かりにイトーヨーギョーやベルテクスなど無電柱化関連銘柄が賑わい、九州豪雨の復興需要に対する思惑から災害対策関連が物色された。九州地盤のコンクリートメーカーのヤマウはストップ高。ネクステージは上期は経常赤字着地とさえない内容となったが、悪材料出尽くしとの見方からストップ高まで買い進まれた。一方、アンジェスやテラなどバイオの一角が大幅安。今期営業赤字の見通しとなったクラウディアや、3Q営業赤字の霞ヶ関キャピタルが急落した。エスプールは上期は大幅増益着地となったが、すでに上方修正を発表済みであったこともあり、材料出尽くしとの見方から大きく売られた。  日経平均は400円を超える大幅上昇。中国株の大幅高や東京都知事選の結果が影響したようにも見えるが、実際のところは何が理由がはっきりしない中で、幅広い銘柄に買いが入った。ハイテク株が上昇を先導するなど主力どころの銘柄が強かったが、東証1部の売買代金は2兆円に届かない薄商い。満遍なく買われているというよりは、特定の銘柄がかなり強い上昇となり、その動きをみて売りが引っ込んだことで、買い戻しが加速したような地合いでもあった。ただ、それでも節目の22500円や25日線(22477円、6日時点)を難なく超えてきた点は特筆される。これらの水準が強い抵抗とはならなかったことから、あす以降、再び同水準を下回ったとしても、押し目では買いが入ると期待できる。きょうは米株先物の大幅高も横目で見つつ上昇しているため、基本的には休場明けの米国株が上昇したとしても、あすの日本株への好影響は限られるはず。言い換えれば、反動売りがそれほど出てこなかったり、一段高となるようであれば、目先の下値不安が後退し、下げづらい地合いが醸成される可能性が高い。
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