明日の戦略-決算失望銘柄続出で22500円割れ、FOMC通過後の為替は要注目

2020/07/29(水) 16:55
 29日の日経平均は4日続落。終値は260円安の22397円。米国株の下落や円高進行を嫌気して3桁下落からのスタート。主力銘柄に決算で大きく売られるものが散見される中、安く始まった後も戻りは鈍く、じわじわと下押し圧力が強まった。前場では22500円近辺で下げ渋る動きも見られたが、後場は見切り売りが加速する展開。決算で値を崩した銘柄の同業に連想売りが広がるなどリスクオフの様相が強まる中、終盤には22300円台に突入し、安値圏で取引を終えた。東証1部の売買代金は概算で2兆1000億円。業種別では海運、情報・通信の2業種のみが上昇し、小売が小幅安。一方、鉄鋼や輸送用機器、その他金融などが大きめの下落となった。1Qが大幅な増益となったエステーが後場急騰。半面、1Qが大幅な減益となった東京ガスが後場下げに転じて大幅安となった。  東証1部の騰落銘柄数は値上がり309/値下がり1810。軟調相場の中でソフトバンクGが逆行高。シマノやオムロンが決算で買われ、1Q大幅増益のコメリや、上方修正を発表したSHOEIが急伸した。一方、キヤノンが13.5%安、日産自動車が10.4%安、ファナックが7.7%安、吉野家HDが8.3%安と、決算が失望を誘った銘柄がたたき売られた。キヤノンの下げをみてコニカミノルタやリコーなど複合機関連が軒並み安。一部地域の店舗閉店を発表したラオックスが大幅安となり、インバウンド需要の落ち込み懸念から資生堂やコーセーなど化粧品株も大きく売られた。全体の地合いが良くない中、1Q大幅増益の東京エレクトロンや、上方修正を発表したサイボウズは買いが先行したにもかかわらず結局下落で終えるなど、業績好調銘柄の上値も抑えられた。  日経平均は大幅安。一本調子の下落となったのは、FOMCの結果発表前で買いが手控えられたという要素も少なからずあったと思われる。今晩のFOMCやパウエル議長発言が米国株の反転材料となるならば、あすはきょうの下げ分を一気に取り戻す展開も期待できる。ただ、きょうの下げで節目の22500円を大きく下回った上に、25日線(22528円、29日時点)も割り込んだことから、センチメントの悪化が警戒される。FOMCが米国株の売り材料となった場合には、短期的には鋭角的な下げがあるかもしれない。足元ではドル安・円高に勢いがついており、FOMC通過後にこの流れがさらに強まるのか、それともブレーキがかかるのかが大きな注目点となる。決算発表の時期に円高が進んでしまうと、外需の業績底打ち期待が後退する。ドル円は足元の105円近辺で踏みとどまってほしい局面だ。
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