明日の戦略-8月は大幅高からのスタート、22000円台回復で底打ち感が強まるか

2020/08/03(月) 16:00
 8月に入り3日の日経平均は7日ぶり大幅反発。終値は485円高の22195円。先週末の米国株高や円高一服を好感して3桁上昇スタート。しばらく寄り付き近辺でもみ合ったが、節目の22000円を超えてくると、その後は上を試す流れが続いた。前場で400円超上昇すると、後場に入ってしばらくは上値が抑えられた。しかし、取引終盤にかけては改めて買いが入り、一時上げ幅を500円超に拡大。22200円台に乗せる場面もあり、高値圏で取引を終えた。東証1部の売買代金は概算で2兆3700億円。業種別では海運や水産・農林、情報・通信などが大幅上昇。下落は空運1業種のみで、石油・石炭や小売の上昇が限られた。上方修正や自己株取得を発表した大和工業が後場急騰。半面、1Qは営業赤字で着地し、上期は大幅減益計画となった東ソーが後場に入って大幅安となった。  東証1部の騰落銘柄数は値上がり1736/値下がり398。1Qが大幅な営業増益となったZHDが高く始まった後も買いを集めてストップ高。前営業日にストップ高となったZOZOも買いが続いた。エヌビディアによるアーム買収観測が伝わったことを受けてソフトバンクGが5%超の上昇。JTは下方修正を発表したものの、配当据え置きなどが好感されて7%超上昇した。PSSは商いを集めて騰勢を強め、ストップ高まで買い進まれた。一方、決算が失望を誘ったNECやキーエンスが大幅安。セブン&アイは朝方に米国のコンビニ事業買収を発表したが、株価は売りで反応した。ライオンは上期の見通し上振れを発表したものの、1Qからの伸びが物足りないと受け止められて急落。通期見通しを引き下げたインフォマートがストップ安まで売り込まれた。本日マザーズに新規上場したモダリスは高い初値をつけた後は失速し、終値は初値を大きく下回った。  日経平均は485円高(22195円)と大幅上昇。先週まで下げが続いていた分、反発も大きくなった。先週金曜の下げ分(629円安)を埋めるまでには至らなかったが、22000円は大きく上回っており、これでいったんの底打ち感が強まる展開に期待したいところだ。今晩米国では、7月のISM製造業景気指数が発表される。米国株は先週、4-6月期GDP速報値の大幅悪化を受けて売られる場面もあっただけに、7月の指標が不安を和らげる材料となるかが注目される。日経平均は先週1000円以上下げており、米国株が落ち着いた動きとなり、円高進行が回避できれば、もう一段の戻り余地はある。  先週末にストップ安となったアドバンテストは、きょうも下落で終えた。決算を消化する日がきょうであれば、いくら中身が失望でもまた違った反応になったのではと思えるくらいだが、最近は動きの良いものには多少割高感があっても資金が入る一方、落ち目になった銘柄に対する市場の評価は厳しい。きょうの株高に乗れなかったことで、目先はハイテク株が上昇する局面でも取り残される可能性がある。
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