明日の戦略-下値は堅いが上値も重い、あすは黒田総裁会見や米企業決算を前に動意薄か

2020/10/28(水) 15:56
 28日の日経平均は3日続落。終値は67円安の23418円。昨晩の米国株はまちまちも、ダウ平均が大きめの下げとなったことから、売りが優勢。寄り付きから3桁の下落となった。下押し圧力は限定的であった一方、戻りも鈍く、場中は24000円を挟んでの一進一退が長く続いた。終盤にやや強含む場面があったことから、終値では24000円を上回った。東証1部の売買代金は概算で2兆3500億円。業種別では、精密機器、小売、その他製品などが上昇した一方、鉱業、鉄鋼、保険などが下落している。昼休みに社長交代を発表した大塚家具が、後場に買いを集めてストップ高比例配分。半面、マザーズ指数が後場に入ってマイナス圏に沈む中、メルカリが大幅安となった。  東証1部の騰落銘柄数は値上がり634/値下がり1480。レーザーテックやSCREENなど半導体の一角が大幅高。日本電産が騰勢を強め、上場来高値を更新した。決算を材料にシマノやマクアケが急伸。ストップ高が続いていたツインバード工業が商いを伴った上昇で、4桁の大台に乗せた。一方、上期が減収減益となった富士通が大幅安。同業のNECにも連想売りが波及した。きのう上方修正を材料に値を飛ばしたキヤノンが4%超の下落。欧米の長期金利低下が嫌気されて、東京海上や第一生命など保険株が売りに押された。ほか、通期見通しを引き下げた山崎製パンや、前期の着地および配当見通しを引き下げたFPGが大きく値を崩した。きょうは持ち越しの1社を含めて、カラダノート、さくらさくプラス、プレミアアンチエイジングの3社の初値がついたが、そろって高く始まった後は急失速。さくらさくプラスはストップ安で終え、カラダノートもストップ安をつける場面があった。  日経平均は3日続落。2桁の下落にとどめており、下げ渋ってはいるが、23500円にはワンタッチもできず、上値も重い。決算は強いもの、弱いものまちまちで、強気にも弱気にも傾きづらい。加えて、このところ持ち直し気味にあったバリュー系の銘柄が崩れており、トレンドもはっきりしない。あすは日銀会合の結果発表があるほか、米国市場ではアップルやアマゾンなど、主力グロース銘柄の決算発表が集中する。日銀会合は金融政策は現状維持が濃厚で、注目は引け後の黒田総裁の会見になる。欧州ではECB理事会もあり、これらを前にして、手掛けづらさがより一層強まるだろう。本日引け後に上方修正を発表したソニーなどが注目を集めるだろうが、全体は今晩の米国株の値動きを反映した後は、動意に乏しい展開を予想する。
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