明日の戦略-コロナリスクを警戒して大幅安、三連休を控え大型株はひと休みか

2020/11/18(水) 16:13
 18日の日経平均は3日ぶり大幅反落。終値は286円安の25728円。米国株の下落を嫌気して、寄り付きから150円近い下落。そこから一気に下げ幅を広げたが、300円近く下げたところでは押し目買いが入って値を戻した。売り一巡後は、しばらく25800円近辺で模様眺めムードの強い地合いが続いた。しかし、14時過ぎに東京都の1日あたりの新型コロナ新規感染者数が過去最多を更新したと伝わると、下げ幅を拡大。前場の安値を下回り、25600円台まで下落した。ただ、終盤にかけては若干持ち直した。一方で、マザーズ指数は後場に入ってもプラス圏を維持した。  東証1部の売買代金は概算で2兆3100億円。業種別では、上昇は鉱業と食料品の2業種のみで、石油・石炭が小幅な下落。非鉄金属の下げが大きく、空運や海運なども弱い動きとなった。コロナ感染拡大報道を受けて、川本産業や中京医薬品などマスク関連が後場急騰。半面、JR西日本や西武HDなど鉄道株が後場に入って軒並み値を崩した。  東証1部の騰落銘柄数は値上がり646/値下がり1445。マザーズ銘柄が強く、サイバーダインやAIインサイドが大幅上昇。JTOWERがリリースを材料に急伸した。上場して日が浅い銘柄が物色されており、T&Sやカラダノートはストップ高まで買われた。上方修正を発表したヤーマンが急騰。直近で業績好調を確認したファーマフーズが商いを伴って大幅高となった。  一方、ファーストリテイリングや三菱UFJの下げが大きく、ホンダや三菱自、いすゞなど自動車株の一角が大幅安。景気敏感株が嫌われる中、三菱マテリアルやDOWA、東邦チタニウムなど市況株が大きく売られた。コロナリスクが嫌気されて、HISやANAなどレジャー株が軟調。下方修正を発表したオービスや、公募・売り出しを発表したショーエイコーポレーションが急落した。  日経平均は後場に改めて売りに押されたものの、それでも終値(25728円)では5日線(25711円、18日時点)を上回った。弱い中でもテクニカルの節目が意識され続けたことはポジティブ。ただ、東京市場は来週月曜が休場(勤労感謝の日)で、三連休を控える。きょうはコロナに関するニュースが後場の売り材料となっており、感染拡大が警戒される局面では、市場の空白は嫌われる可能性が高い。目先の利益を確定するにはちょうど良いタイミングでもあり、ここから週末にかけては、よほどの好材料が出て来ない限りは、上値は追いづらい。上昇ペースもいったん鈍るとみておいた方が良いだろう。一方、マザーズ指数は14時過ぎに日経平均が崩れる局面でも、値動きは比較的落ち着いていた。大型株はひと休みして、目先はマザーズ銘柄を中心に、中小型株を見直す動きが強まると予想する。
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