明日の戦略-続落も終盤に持ち直す、三連休前の売り圧力は和らぐか

2020/11/19(木) 16:46
 19日の日経平均は続落。終値は93円安の25634円。米国株安を嫌気して軟調な展開。100円近く下げて始まった後は、マイナス圏で不安定な動きが続いた。前場では下げ幅を広げても節目の25500円は支えとなった。しかし、後場に入って新型コロナウイルスの東京都での新規感染が連日で過去最多を更新したと伝わると、25500円を割り込んだ。ただ、そこからさらに売り叩くような動きにはならなかった。14時を過ぎたあたりから急速に下げ幅を縮小。25600円台まで戻して終了した。TOPIXやマザーズ指数はプラス圏を回復して終えた。  東証1部の売買代金は概算で2兆8600億円。業種別では、その他製品や陸運、建設などが上昇している一方、鉄鋼や非鉄金属、鉱業などが下落している。決算や自己株取得発表などが好感されたMS&ADが、後場に入って大幅上昇。半面、AIインサイドやジグソーなど、マザーズの一角が大きく値を崩した。  東証1部の騰落銘柄数は値上がり827/値下がり1238。任天堂やブイキューブなど、巣ごもり需要の恩恵を受ける銘柄が大幅上昇。SGHDやヤマトHDなど、宅配関連にも強い買いが入った。マスク需要増への思惑から、川本産業が連日の大幅高。仮想通貨市場の活況を手掛かりに、マネックスGやセレスが急伸した。NTTドコモの除外に伴い、日経平均構成銘柄への採用が決まったシャープが7.8%高と買いを集めた。  一方、代替候補との期待もあったロームやアンリツが大幅安。コロナ感染被害の拡大を嫌気して、鳥貴族やワタミなど外食株の多くが売りに押された。日本製鉄や神戸鋼、東邦亜鉛など市況関連も多くが軟調。東京エレクトロンやアドバンテストなど、ハイテクの一角も弱かった。本日マザーズに新規上場したアララは、買いが殺到して初値は持ち越しとなった。  きょうの日本株の底堅さは特筆される。日経平均は後場に25500円を割り込んだにも関わらず、そこから大崩れすることなく値を戻した。経済活動正常化の恩恵を受ける銘柄には逆風であったものの、TOPIXはプラスで終えた。マザーズも個別では厳しい下げとなるものもあったが、指数はプラスで終えている。特に、引け前の1時間で持ち直しており、こういった動きを見せられると、売りは出しづらくなる。あすは三連休前となるが、日経平均は25500円やきょうの安値(25474円)を下回ることなく終えることができるかに注目したい。きょうの終値(25634円)は先週の週末値(25385円)を大きく上回っており、週間では上昇が濃厚となってきた。三連休前の売り圧力が限定的であれば、連休明けには再び強い動きが戻ってくるだろう。
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