明日の戦略-日米イベントを消化して上昇、週末一段高は見られるか
21日の日経平均は反発。終値は233円高の28756円。米主要3指数の史上最高値更新を受けて200円近く上昇して始まり、開始早々には上げ幅を300円超に拡大。しかし、28800円台に乗せると上値が重くなって伸び悩んだ。崩れることはなく28700円台で値動きが落ち着くと、次第にこう着感が強まった。日銀の金融政策は現状維持。特にサプライズもなかったことから、これを受けた後場も動意は乏しく、28700円近辺でのもみ合いが続いた。値動きを期待した資金は新興市場に向かい、マザーズ指数が3.7%高と騰勢を強めた。
東証1部の売買代金は概算で2兆4900億円。業種別ではサービスや情報・通信、金属製品などが上昇した一方、その他製品や銀行、電気・ガスなどが下落している。BASEが商いを集めて17.5%高と急騰。半面、任天堂が3%安と弱さが目立った。
東証1部の騰落銘柄数は値上がり1288/値下がり785。米国でグロース株が強かった流れを受けてソフトバンクGが大幅高。ワクチン保冷器を開発したと報じられたパナソニックが5%近く上昇した。配当見通しを引き上げたエニグモや、前期の見通しを引き上げたキヤノンMJが大幅上昇。マザーズ銘柄が賑わい、マクアケ、JTOWER、バルミューダなどが値を飛ばした。
一方、半導体株が弱く、レーザーテック、東京エレクトロン、アドバンテストが下落。米国で金融株が弱かったことから、三菱UFJや三井住友など銀行株が売りに押された。前期の営業利益見通しを引き下げたイボキンや、新株予約権の発行を決定したベステラが大幅安。ユーラシア旅行社が商いを伴ってストップ安と急落した。
日本株は米大統領就任式と日銀金融政策決定会合を消化して上昇。日経平均は高寄り後は静かな動きが続いたが、こちらが直近高値を更新しそうな雰囲気がないとみると、マザーズ市場が活況を呈すなど、リスク選好ムードの強い地合いが続いた。主力どころでは任天堂の下げが大きいが、弱かった半導体株も大きく売られたわけではなく、全体としての強い基調が崩れそうな雰囲気があまりない。日経平均は今週は2勝2敗で先週末(28519円、1/15)との比較では200円超上昇しているが、来週からは決算発表が本格化することもあり、売りは手控えられると予想する。連日で28800円台で上値が重くなっているだけに、28800円より上で週を終えて壁を取っ払っておきたいところだ。
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