明日の戦略-SQ通過後も上昇基調に変化なし、30400円台に乗せ年初来高値に接近

2021/09/13(月) 16:45
 13日の日経平均は続伸。終値は65円高の30447円。先週末の米国株はダウ平均が271ドル安と大きめの下げとなったが、これを受けても寄り付きは1桁の下落にとどまった。その後、プラス転換したものの売り直され、下げ幅を150円近くまで拡大。ただ、安値は早い時間につけて下げ渋った。開始30分辺りからは、30300円近辺での一進一退が長く続いた。後場に入っても動意薄の状況がしばらく続いたが、14時近辺からじわじわと下げ幅を縮小。取引終盤にプラス圏に再浮上すると、買いに勢いがついて高値引けとなった。  東証1部の売買代金は概算で2兆8500億円。業種別では鉄鋼や石油・石炭、銀行などが上昇した一方、輸送用機器や証券・商品先物、空運などが下落した。前21.7期は最終赤字着地となったものの、悪材料出尽くしとの見方が強まった鳥貴族ホールディングスが急騰。半面、エイチ・アイ・エスは3Qの大幅最終赤字が嫌気されて急落した。  東証1部の騰落銘柄数は値上がり1534/値下がり554。ルネサスが大幅高。トヨタが追加の減産を発表しており、車載向け半導体需要は旺盛な状況が続くとの期待から買いが入った。アドバンテストや東京エレクトロンなど半導体株も強い動き。新車不足で中古車の需要が高まるとの思惑から、ネクステージやアップルインターナショナルなどにも資金が向かった。9月の権利取りが意識される中、海運大手3社の中でまだ配当見通しを変更していない川崎汽船に期待買いが入った。新生銀行はTOB価格を終値では若干下回ったが、13%高と急騰。上方修正を発表した三井ハイテックがストップ高となった。  一方、追加減産を発表したトヨタが下落。トヨタ紡織やデンソーなど系列部品メーカーが連れ安し、ホンダや日産自など同業にも売りが広がった。ただ、8月に見られたようなショック的な動きにはならなかった。半導体株には買われるものが多かったが、レーザーテックは軟調。モノタロウが月次を材料にやや大きめの下げとなった。業績を発表した銘柄に大きく値を崩したものが散見されており、ザッパラスやシルバーライフ、シャノンが急落。株主還元方針を見直し、増配と優待の廃止を発表したサムコは、優待廃止が嫌気されて大幅安となった。  きょうは福証Qボード市場にGeolocation Technologyが新規上場。高い初値をつけたものの、終値は初値を下回った。  日経平均は外部環境のフォローがない中で続伸。2営業日連続で高値引けとなった。マイナス圏での時間帯が大半を占めたが、売り崩すような動きはほとんど見られなかったため、引け間際にプラス転換したところでは、スルスルと上げ幅を広げた。先週メジャーSQを通過したが、きょうの値動きは上昇基調がまだ続くとの期待を大きく高めるものであった。2月に付けた終値ベースの年初来高値30467.75円まであとわずかとなっており、あすはこれを上回ることができるかや、すぐ上の心理的節目となる30500円を抵抗なく突破できるかが注目される。30500円を超えてくれば、次のターゲットは取引時間中の高値30714.52円となる。大きな調整を入れることなく一気に取引時間中の高値まで更新できるようであれば、そこから先は、下げづらく上げやすい相場環境がしばらく続く可能性が高い。
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