明日の戦略-戻りは甘いがしっかり上昇、あすは5日線を巡る攻防に注目

2021/11/25(木) 16:39
 25日の日経平均は反発。終値は196円高の29499円。米国株はまちまちとなったが、長期金利が低下してナスダックが上昇したことが安心材料となって、買いが優勢の展開。寄り付きから3桁の上昇となり、開始早々には29500円台に乗せた。その後は、高くなったところでは伸び悩んだ一方、失速したところでは改めて買いが入り、次第に29500円近辺でこう着感が強まった。きっちり29500円で前場を終えると、後場は今晩の米国株が休場で商いも盛り上がりに欠ける中、前場の高値と安値の範囲内での小動きが続いた。マザーズ指数が取引終盤に崩れて下落したほか、ジャスダック平均や2部指数も下落と、中小型株が軟調となった。  東証1部の売買代金は概算で2兆1100億円。業種別では証券・商品先物や鉱業、陸運などが上昇した一方、空運やパルプ・紙、食料品などが下落している。1:2の株式分割を発表したフューチャーが大幅上昇。反面、前日に初値をつけた後に上値を伸ばしたものの、売り物を残してザラ場引けしたラストワンマイルが19.1%安と急落した。  東証1部の騰落銘柄数は値上がり1013/値下がり1073。ベトナム政府と感染症対策に関する基本合意書を締結したと発表した塩野義製薬が3%を超える上昇。新生銀行が買収防衛策を撤回したことを手掛かりに、SBIHDが買いを集めた。18日の上場以降、負けなしの上昇が続くGRCSが、全市場の売買代金トップ5入りする大商いで急伸。月次が好感された神戸物産が大幅高となり、前日ストップ高のそーせいGが年初来高値を更新した。  一方、ユーロ円建てCBによる資金調達を発表したANAが5%を超える下落となり、JALにも売りが波及した。レーザーテックが買い先行も下落。同社のさえない動きはグロース株の戻りに水を差した。ほか主力どころでは、リクルートの下げが目立った。立会外分売を発表した大阪油化やパシフィックシステムが大幅安。公募・売り出しを発表したアルコニックスが17.5%と急落した。前日にストップ高となったジェイテックは本日はストップ安と荒い値動きが続いた。  本日はマザーズに新規上場したスローガンは、高い初値をつけたものの、終値は初値を大きく下回った。2日目で初値をつけたサイエンスアーツは、その後も買いが続いてストップ高となった。  日経平均は反発。29500円台で推移する時間帯が長かったのに、引け値は29499円と微妙な終わり方となった。ただ、きょう下落してしまうと、チャート形状が悪化して一段安を招く可能性もあっただけに、3桁の上昇は安心材料。きょうの後場は開ける意味があったのかというくらい閑散ムードが強かったが、今晩の米国は感謝祭で休場のため、あすも薄商いが予想される。先週辺りから5日線(29584円、25日時点、以下同じ)近辺では戻り売りに押されているため、これを上回って週を終えたいところだ。米国では26日がブラックフライデー、29日がサイバーマンデーで、消費の活況が期待できる時期に突入する。国内でもこの時期にセールを開催するところも増えており、消費関連や電子商取引関連を刺激する材料となるかが注目される。
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