明日の戦略-26500円台回復も上値は重い、ナスダックの動向が焦点に

2022/05/16(月) 16:46
 16日の日経平均は続伸。終値は119円高の26547円。米国株の強い上昇を受けて、寄り付きから300円を超える上昇。開始直後には上げ幅を400円超に広げて26800円台に乗せた。しかし、ナスダックの大幅高を手掛かりに勢い良く上昇したグロース株が伸び悩んだことで、買い一巡後は失速。弱い中国指標を確認すると、前引けにかけては上げ幅を2桁に縮めるなど大きく値を消した。ただ、ここでマイナス圏突入を回避すると、後場は盛り返す展開。100円程度上げた26500円近辺で値動きが落ち着いた。一方、TOPIXは前場でマイナス圏に沈んだ後は前営業日近辺でのもみ合いが続き、小幅な下落で取引を終えた。  東証プライムの売買代金は概算で3兆1700億円。業種別では倉庫・運輸、サービス、情報・通信などが上昇した一方、非鉄金属、鉄鋼、その他金融などが下落した。今期の2桁営業増益計画が好感されたイーレックスが買いを集めてストップ高。半面、今期の大幅減収減益計画が嫌気されたセレスポがストップ安となった。  東証プライムの騰落銘柄数は値上がり634/値下がり1172と、日経平均は上昇したものの、値下がり銘柄は多かった。レーザーテックやソフトバンクGがナスダック大幅高の流れに乗って上昇。自己株取得を発表した日本郵政やKDDIが大幅高となった。パーク内の施設を時間指定で予約できるサービスを開始すると発表したOLCが4%を超える上昇。決算が好感されたマツキヨココカラがストップ高となり、最高益記念増配の実施を発表した三井松島は場中値付かずのストップ高比例配分となった。  一方、今期の減益計画が嫌われたホンダが4%を超える下落。オリンパスや川崎汽船など、先週の動きが良かった銘柄が利益確定売りに押された。非鉄株は今期が大幅減益計画となったものが多く、DOWAHD、三菱マテリアル、東邦亜鉛などが急落。メルコやユニデン、朝日インテックなども決算を材料に大きく値を崩した。今期大幅減益計画のいつもがストップ安。3営業日ぶりに取引時間中に値がついた日医工が52%安と暴落した。  日経平均はプラスで終えたが、ローソク足では陰線を形成。25日線(26756円、16日時点)を超えたところで同水準が上値を阻んだ格好となって押し戻された。13日の大幅高が同日の米国株の上昇を先取りしていたようでもあっただけに、失速は残念ではあるが仕方のない側面もある。米国株はようやく売りが止まった程度であるため、近いうちにもう一段の上昇が見られないと、下げトレンド自体はまだ続くとの見方は強まりやすい。国内は本日で決算がほぼ一巡するため、米国株が下げ止まらないようだと、ここから先は弱材料に敏感となる展開も想定される。特にナスダックが持ち直してくるかどうかが、日本株の方向性を大きく左右することになるだろう。
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マーケットデータ
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TOPIX 2,666.23 +3.77
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NYダウ 38,239.98 +253.58
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