明日の戦略-4日続伸で一時27000円台回復、中小型グロースにも反転の兆し

2022/05/18(水) 15:53
 18日の日経平均は大幅に4日続伸。終値は251円高の26911円。米国株が4月の小売売上高を好感して大幅高となったことを受けて、寄り付きから3桁の上昇。序盤は買いに勢いがつき、一気に27000円台に乗せて上げ幅を400円近くに広げた。節目に乗せたところでは戻り売りが出てきて鋭角的に値を消した。しかし、上げ幅を2桁に縮めたところで盛り返すと、以降は3桁高の状態が続き、値動きも落ち着いた。後場はもみ合う時間が長かったが、終盤にかけて強含む展開。前場の高値には届かなかったものの、26900円台に乗せて終了。大引けが後場の高値となった。  東証プライムの売買代金は概算で2兆9700億円。業種別ではその他製品、電気機器、精密機器などが上昇した一方、パルプ・紙、鉱業、小売などが下落した。自社サービスの拡張機能提供に関するリリースが好感されたBASEが15.3%高と急騰。半面、証券会社が目標株価を引き下げたワークマンが大幅安となった。  東証プライムの騰落銘柄数は値上がり1137/値下がり646。米国で半導体株が強く買われた流れに乗って、東京エレクトロンが大幅高。任天堂、SMC、富士通など、値がさ株の一角に非常に強い動きが見られた。エムスリーやルネサスがリリースを材料に大幅上昇。中期経営計画説明会を手掛かりに森永乳業が騰勢を強めた。合弁会社設立発表が好感されたイントランスがストップ高となり、前日比では47%高。日医工が連日のストップ高となった。  一方、原油安を受けてINPEXやENEOSが軟調。米小売大手ウォルマートが決算を受けて急落しており、ファストリ、イオン、ローソン、セブン&アイなど、小売株には下落銘柄が多かった。くら寿司や串カツ田中など外食の一角がやや強めの下落。不適切な会計処理が判明した三協フロンテアがストップ安となった。  日経平均は4日続伸。序盤で27000円台に乗せた後に失速しており伸び悩んだ形にはなったが、前日からは大きく水準を切り上げた。終値(26911円)ではしっかり25日線(26730円、18日時点、以下同じ)を上回っている。75日線(26823円)も超えており、難なく27000円にワンタッチできるくらい基調が強かったと言えなくもない。17日の米国株は、10年債利回りが大きく上昇する中でもナスダックが大幅高になるという、興味深い動きであった。米国株は先週で当面の売りが出尽くした可能性があり、この先、出直り基調に入るのであれば、日本株にもポジティブな影響が期待できる。仮にそうなった場合、見直しの余地が出てくるのが中小型のグロース株。直近まで大型グロース株が買われる局面でも蚊帳の外に置かれており、出遅れ感は強い。きょうは材料のあったBASEやエムスリーが強い上昇となったが、この辺りが活気づくと、グロース株の再評価機運が盛り上がってくる。米国の金利は高止まりしているため大底を打ったとまでは言えないが、短期的には強いリバウンド局面が到来しそうな雰囲気がある。
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