明日の戦略-案外の出足も場中に強い上昇、一段高への期待が高まる

2022/06/27(月) 16:49
 27日の日経平均は大幅に3日続伸。終値は379円高の26871円。先週末の米国株が大幅高となったことを受けて、寄り付きから200円を超える上昇。ただ前場では高く始まった後は動意が薄く、26700円台でもみ合う時間が長く続いた。一方、後場は前引けから水準を切り上げて始まると、上げ幅を拡大。一時400円を超える上昇となり、26900円台に乗せた。結局、終値では26900円を下回ったものの、連日で300円を超える上昇となった。これまで一本値であった東証のプライム、スタンダード、グロースの3指数が本日からリアルタイム算出となったが、プライムが陽線を形成した一方、スタンダードとグロースは陰線で終えた。  東証プライムの売買代金は概算で2兆6900億円。業種別では海運、鉱業、機械などが上昇した一方、不動産、ゴム製品、陸運などが下落した。海運大手3社に強い買いが入っており、川崎汽船が9%を超える上昇。反面、エニーカラー、坪田ラボ、JWSなど、直近上場銘柄に大きく売られるものが多く散見された。  東証プライムの騰落銘柄数は値上がり1297/値下がり462。ナスダックの大幅高を受けて、レーザーテック、アドバンテスト、信越化学など半導体関連が大幅高。電力の需給ひっ迫注意報が初めて発令されたことを材料に、東電HDやエネチェンジが急伸した。早くも梅雨明けといった話が出てくる中、大塚HDやアイスコが猛暑関連として人気化。エアコン需要が高まるとの見方からダイキンが買いを集めた。自己株取得を発表した第一工業製薬が10%近い上昇。足元のモメンタムが強いダブルスコープが騰勢を強めた一方、先週売り込まれた三菱重工やIHIなど防衛関連にも押し目買いが入った。  一方、先週、強く買われる場面があったレノバやウエストHDなど再エネ関連が大幅安。証券会社の投資判断引き下げを受けて、通信大手のKDDIとNTTが強めの下落となった。三菱UFJや三井住友など銀行株が軟調。原油価格の上昇を受けて、ANA、西武HD、ブリヂストンなど、これによるコスト高が警戒される銘柄群が売りに押された。  本日はサンウェルズとイーディーピーの2社が東証グロースに新規上場。どちらも高い初値をつけた後にストップ高をつけており、サンウェルズはストップ高で終えた。  日経平均は大幅高。米国株の強い上昇の割には初動が甘く、前場も上値が重かった。また、先週金曜に爆騰したマザーズ指数やグロースコア指数は、きょうはかなりおとなしかった。これまでであれば、大幅高スタートから値を消しやすいパターン。しかし、売り急ぎは抑制され、後場に入って一段高とかなり強い動きを見せた。27000円近辺には、25日線(26971円、27日時点、以下同じ)や13週線(26915円)、26週線(27048円)などテクニカルの節目が多い。それだけに、場中に萎むどころかこれらを目がけて上を試しに行った点は特筆される。終値は379円高の26871円。早々に上述の節目を超えられるようなら、きょうのような下げづらく上げやすい地合いがしばらく続く展開も期待できる。
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