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AIは株式投資の歴史を変えるのか
多くの分野で注目を集める「AI(人工知能)」ですが、昨年(2017 年)夏にはAI 投信の残高が半年間で2.9 倍に増えたなどと報道され、投資の世界でもよく耳にするようになりました。
AI とはArtificial Intelligence の略称で、人間の知的な営みをコンピュータに行わせるための技術のこと、または人間の知的な営みを行うことができるコンピュータプログラムのことです。
言葉だけが先行して、いかにも万能のように聞こえるAI 投資ですが、果たして私たち投資家にとって本当に役に立つのか?またAI を投資にどのように活用すれば良いのか?
ラジオNIKKEI でお馴染みの株式アナリスト鈴木一之さんが、昨年末に株式投資の画期的なAI サービスをリリースしたSMBC 日興証券ダイレクトチャネル事業部長の丸山真志氏にインタビューしました。
1. AI ニュースとは
2. ビッグデータを信用取引に活用
3. フィンテックについて
4. AI 投資の使い方

■ AIニュースとは

鈴木 このたびSMBC日興証券では、AI(人工知能)を活用した新しいサービスを始めたそうですね。
丸山 はい。「AI 株価トレンド予報」と「逆日歩予報」です。2017 年12 月にリリースしたもので、すでにお客様にはご好評をいただいております。

鈴木 ネーミングからしてまるで「天気予報」のような「AI 株価トレンド予報」と「逆日歩予報」ですか。本日はそれに関して、開発に至った経緯やメリットについて詳しくお聞かせください。
丸山 まず「AI 株価トレンド予報」ですが、こちらは一言で表現すれば、AI を使って株価の材料を吟味して、株価の方向性を読むものです。投資家の方々の投資判断に役立てるために導入しました。

鈴木 具体的にはどのようなものなのですか。
丸山 「AI 株価トレンド予報」では、AI を膨大なニュースから瞬時にピックアップするという部分で活用しています。
企業から公表される適時開示情報やニュースをAI が読み込み、短期的に株価のトレンドに影響すると想定されるニュースをピックアップし、メールでお知らせ。お客さまは、Web でニュースを確認すると同時に、株価トレンドの予報も簡単に確認できるというサービスです。

鈴木 株価の動きもAI がすべて判断するのですか。
丸山 実際にはAI だけに株価を判断させているわけではありません。AI が介在するのは株価の材料となりそうなニュースをピックアップしてくるところまでで、それが株価にどのような影響を与えるかという判断は、契約しているアナリストたち(SMBC日興証券アナリストは参加しておりません)が、AI の判断に基づいてピックアップされたニュースをひとつひとつチェックして、変動の可能性を判定します。お客さまは、その結果を簡単に確認できます。



鈴木 材料が出てからどれくらいのスピードでユーザーに届くのですか。
丸山 基本的には、ニュースはAI が瞬時にピックアップし、登録したユーザーにメールで通知されます。
カバー銘柄は、必ずしも時価総額の大きな銘柄ばかりで構成しているわけではありません。普段はアナリストがカバーしていないような中・小型株も、広くカバーしています。

鈴木 中・小型株までを広くカバーする理由はなぜですか。
丸山 中・小型株は株価の材料になりそうなニュースが少ないのが常なので、どうしても限られたアナリストのカバー対象から外されてしまいがちです。ところが中・小型株ほど、適時開示情報等によって株価が変動することが多いものです。
そこでAI を使って材料になりそうなニュース、開示情報等を自動的に集め、AI が感知したものだけをピックアップし、アナリストがよい材料か悪い材料かを判断するという仕組みです。
AI は確率的、統計的にニュースを抽出してきますので、時には株価に影響しないと想定されるニュースをピックアップすることもあります。
そこは人間のアナリストが実際にニュースに目を通すことで補っています。
AI によるニュースのピックアップの段階で株価に影響がありそうかという判断をまず行っており、その上でさらに人間のアナリストの目によって最終的に判断を下すわけです。

鈴木 かなり綿密に判断と分析を行っていますね。
丸山 カバー対象を限定しているとは言え、リリースされる日々のニュースは膨大なものになります。その中にはまったく株価を動かす材料にはならないニュースも含まれます。むしろそのようなニュースの方が圧倒的に多いでしょう。実際に株価を動かす材料になるニュースというものは、リリースされたりつぶやかれたりするものの全体の1%にも満たないのではないでしょうか。
その膨大な量のニュースの中から、AI が上がりそうな記事、下がりそうな記事を厳選して引っぱってきます。それこそがAI の得意分野を生かした当サービスの特徴です。株価への変動という部分で影響の小さそうなニュースは最初から選ばれません。



鈴木 株式投資の短期的な売買という点ではずいぶん効率的になりますね。
丸山 株式投資を始める初心者に対しては、一般的な勉強法として「日本経済新聞を読むといいよ」と勧められます。しかし日経新聞を熟読しても、それですぐに株式投資のノウハウが上達するかというと、なかなかそうはなりません。
それは毎日の膨大な新聞記事の中で、実際に株価の材料となるニュースは、ほんの一握りだからです。
これは決して、新聞の記事が役に立たないと言っているわけではありません。株価の変動と現実の経済との関係において、活字になった新聞記事のすべてが株価を動かす材料になるわけではない、と言うことを指摘したいのです。
新聞ニュースの記事は、書き手である新聞記者さんの興味や理解に基づいて記事にまとめられています。記者が熟知している事柄は厚みのある記事になりますし、そうでない記事はおおまかな内容が記述されます。
記事にされたニュースでも、世間的には案外よく知られていることもあれば、まったく知られていないという記事もあります。
一方で株価は、まったく新しいニュースに強く反応します。みんなによく知られていることには小さな反応しか示しません。どのあたりの記事、ニュースが新しいものなのか、すでに知れわたってるものなのか、その判断が実は重要になるのです。

鈴木 そうすると株価へのインパクトという点では、企業からの適時開示情報が重要になるのですね。
丸山 そうです。企業から直接リリースされる適時開示情報には、株価に対して非常に大きなインパクトを持っております。材料としては新聞記事よりも、企業の開示情報の方がはるかに重要だと考えています。
ところが実際に企業からの開示情報を読んでみるとわかりますが、そこには単に企業が新たに公表したい事実が記載されているだけで、普通の人が読んでも無味乾燥な記述に過ぎず、なかなか把握できないことが多いのです。
上場企業からは毎日膨大な量の新しい事実が開示されています。それらの記事には果たして材料性があるかないのか、読んでみないとわからないのですが、そのような適時開示情報に1 日中目を通していることはたいへんです。

鈴木 確かにリリースされた記事を全部読むのは非常にたいへんですね。
丸山 決算シーズンなどはもっとたいへんです。それに決算ニュースでは、たとえ増益を発表したからといってそれだけで株価が上がるわけでもありません。増益でも株価は下がったり、反対に減益でも株価は上昇したりします。
それらを含めて「AI 株価トレンド予報」では、まずAI がニュースを読み込んで株価への影響の有無を判断します。
鈴木 AI が読むのであれば、「株価が上がる、下がる」のバイアスを最初から除外することもできますね。
丸山 そのとおりです。最初の時点で人間が材料を読み込んで判断を下すと、かえってそこである程度の「上がる、下がる」バイアスがかかってしまいます。一見すると良さそうに見える材料、良さそうに見えるニュースにしか目に入らないということも起こり得ます。
AI がニュースを読んで判断を下すことで、そのようなバイアスを排除することが可能となります。そうして抽出されたニュースをあらためて今度はアナリストが判断する。このような手順を踏むことによって、当社の「AI 株価トレンド予報」が成り立っています。



鈴木 ニュースのリリースから材料として市場が認識するまでの時間はどれくらいですか。
丸山 ニュースが発表されてから実際に株価が反応するのは、通常であれば1時間くらいのタイムラグがあると言われています。
そこでニュースがリリースされた瞬間にAI がまずニュースを読み込んで、そこで株価への影響の有無をまず判断します。そこから今度は人間のアナリストに引き継ぎます。
アナリストはAI が抽出したニュースを読んで、投資判断を下します。マーケットに材料の持つインパクトがすべて織り込まれてしまう前にメールで通知できるようにシステムを設計しています。

鈴木 実際に「AI 株価トレンド予報」の的中率はどれくらいでしょうか。
丸山 これまでのアウトプットに基づいて検証してみると、投資判断の材料としてはかなり使えるのではないかと自負しています。
AI 自身も日々学習して進化しています。おそらく今後、数年も経たたないうちに今よりももっと的中率が上がっていることになると思います。
その頃にはひょっとしたらユーザーにお知らせするメールの本数は、現時点よりもずっと減っているかもしれません。「ここぞ」という時の判断だけにAI による予報が絞られている可能性もあります。現時点ではまだどうなってゆくのか、AI の進化がどのような方向になってゆくのか、本当のところはまだわからないのです。
「AI 株価トレンド予報」の正式版は、4 月以降にリリースする予定です。現在はお試し版をホームページ上において公開しています。お試し版は、当社に口座をお持ちでない方も、登録だけでご利用いただけます。
登録をすると、「AI 株価トレンド予報」のメールが届きますので、どうぞお気軽にご利用なさってみてください。

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