明日の戦略-後場に失速し4日ぶり反落、21000円台を維持できるか

2019/06/12(水) 16:19
 12日の日経平均は4日ぶり反落。米国株安を受けて小幅安スタートとなったが、寄り付き直後を安値に切り返してプラス圏に浮上。しばらく前日終値近辺でのもみ合いが続き、前場は小幅なプラスで終えた。一方、後場は小幅に下げて始まると、マイナス圏での時間帯が長く、じわじわと下げ幅を広げる展開。前場の安値こそ下回らなかったが、終盤に売り圧力が強まり、大引けが後場の安値となった。終値は74円安の21129円。東証1部の売買代金は概算で1兆9100億円。業種別ではパルプ・紙、小売、鉄鋼などが上昇した一方、その他製品、不動産、石油・石炭などが下落している。自己株取得を発表した伊藤忠が後場プラス転換から上げ幅拡大。一方、直近で買いを集めていた日本通信が後場に入って急速に下げ幅を広げ、13%安と大きく値を崩した。  東証1部の騰落銘柄数は値上がり717/値下がり1329と売りが優勢。ファストリが2%超の上昇と動きの良さが目立った。トヨタやZOZO、NTTなどが上昇。決算を受けて日東製網や丹青社が急伸し、武田とAI翻訳の共同開発開始を発表したロゼッタが買いを集めた。東京都が急発進防止装置の費用補助を表明したことを手掛かりにカー用品関連の深堀りが進み、カーメイトやムラキ、ホットマンが急騰。きのう大きく上げたオートウェーブはストップ高となり、バッファローは買い殺到でストップ高比例配分となった。一方、スプリントとTモバイルの合併に関するネガティブなニュースが出てきたことからソフトバンクGが大幅安。新作ゲームの発売時期が遅れることを発表した任天堂が3%超の下落となった、ゲーム株はほかにも、コロプラやスクエニHD、gumiなど大きく売られるものが多かった。1Q営業減益のネオジャパンや、事業再生計画案の策定に時間を要することを発表した曙ブレーキは急落した。  日経平均は前場では値を保っていたが、後場は売りに押されて4日ぶりに反落した。早い時間から閑散ムードが強まったが、国内に買い材料が乏しい中、米国株の上昇が止まれば、きょうのように不安定な地合いが今後も続くのだろう。5日線(21025円、12日時点、以下同じ)や25日線(21053円)を下回ってしまうと戻り一服感が強まるため、ここから週末にかけて21000円台を維持できるかは注目される。マザーズ指数や日経ジャスダック平均も後場に失速はしたが、こちらはプラスを保って終えた。足元では賑わっているカー用品関連にはジャスダック銘柄が多い。米国株が再び騰勢を強めてくれば、それに連動して大型株が買われるだろうが、動きが鈍った場合には、幕間つなぎ的に新興市場の選好が強まると予想する。
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