明日の戦略-売りが止まらず大幅安で6日続落、値幅の調整は進みあすは分岐点

2017/11/15(水) 16:38
 15日の日経平均は大幅に6日続落。欧米株安を嫌気して寄り付きから3桁の下落。連日弱い動きが続く中、警戒感から下げ加速の展開で、前引けでは200円を超える下落となった。後場に入っても売り優勢の流れは変わらずで下値模索が続き、下げ幅を300円超に広げた。終日軟調ではあったものの、安値は22004円と、節目の22000円は下値として意識された。東証1部の売買代金は概算で3兆7700億円と、3営業日ぶりに3兆円を上回った。業種別では全業種が下落しており、空運、保険、水産・農林などの下げが限定的であった一方、石油・石炭、鉱業、鉄鋼などが大きく売られた。決算や中期経営計画が好感されたオープンハウスがストップ高。反面、スマートフォンゲームの不具合発生を材料にアカツキが後場に入って下げ足を強め、ストップ安まで売られた。  東証1部の騰落銘柄数は値上がり120/値下がり1901と圧倒的に売りが優勢。通期見通しを上方修正した第一生命や3Q大幅増益の昭和電工が強い動き。上方修正と増配を発表した東京精密が大幅高となった。ラオックスやワタミに業績改善を評価した買いが入った。上方修正が好感されたユニプレスは9月の高値を上回り年初来高値を更新した。一方、上期最終減益の三井住友トラストHDが大幅安。上方修正発表の出光興産は買い先行も、原油安警戒から一転大きく売られる展開となった。アカツキの急落を受けてKLabやenishなど他のソーシャルゲーム株にも売りが波及した。きょう新規上場のCSランバーは高い初値をつけたものの、その後は売りに押され安値圏で終えた。  日経平均はきょうの下げで値幅調整は進んだ。きょうの安値が22004円。節目の22000円や25日線(21941円)に接近した。9月8日の安値19239円から11月9日の高値23382円までの上げ幅が4143円で、その3分の1押し(1381円幅)水準が22001円。テクニカル面では節目が集中しており、ここは反転ポイントになる。その意味では、あすは少なくとも底堅い動きは期待したいところ。きょうまでと同様にダラダラと弱い動きが続くようなら、13週線(20887円)や26週線(20414円)が控える21000円割れまで見ておく必要がある。逆にしっかり切り返す動きが見られれば、一転急伸の可能性もあるとみる。  今晩米国では、小売売上高や消費者物価指数など経済指標の発表が多い。また、ここから来週にかけては、国内は決算一巡で材料は少なく、米国で注目度の高い指標発表が相次ぐというスケジュールとなる。今晩の指標が米国株高やドル高・円安を誘引するようなら、そのトレンドがしばらく続く可能性があり、そうなれば日本株は再び上昇気流に乗る展開も期待できる。これらの点から、あす日経平均が連敗記録を止めることができるかどうかは、短期的な方向感に大きな影響を与えると考える。
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