明日の戦略-エーザイの連続ストップ高に投資家心理も改善、戻り基調が継続か

2018/07/09(月) 16:15
 9日の日経平均は大幅続伸。米国株の上昇を受けて小幅高で始まったが、押し目買いが継続して入り、前場のうちに22000円台を回復。アジア株や米株先物の上昇を好感して300円超上昇する場面もあった。後場は値動きは落ち着いたものの、22000円を割り込むことなく、高値圏でのもみ合いが続いた。大型、中小型まんべんなく買われる地合いの中、マザーズ指数が2%超の上昇と強い動きを見せた。東証1部の売買代金は概算で2兆0400億円。業種別ではその他金融や医薬品、金属製品などが大幅上昇。一方、繊維と水産・農林が下落し、陸運はほぼ横ばいとなった。証券会社が投資評価を引き上げたスタートトゥデイが大幅高。反面、17時から排ガス測定行為について記者会見を行うと伝わった日産自動車が、後場マイナス転換から下げ幅を広げた。  東証1部の騰落銘柄数は値上がり1649/値下がり390と買いが優勢。6日にストップ高となったエーザイが、証券会社のレーティング引き上げもあって連日のストップ高となり、市場の注目を大きく集めた。基幹部品の値上げ観測が好感された村田製作所が5%超の大幅上昇。太陽誘電やTDKなど電子部品関連に買いが波及した。また、豪雨の復興需要を見込んでカナモトや若築建設などに資金が向かった。日立傘下企業との業務提携が好感されたベステラはストップ高。一方、日立建機やコマツなど大手建機株は逆行安。1Q減益のオンワードHDや吉野家HD、下方修正を発表した鳥貴族やチヨダなど、小売株が業績関連のリリースを材料に大きく売られた。ほか、技研製作所やミタチ産業などが決算失望で急落した。  日経平均は先週金曜の上げ方が良かったため、今週は切り返しが期待できるとみていたが、週初から22000円まで戻してきた。エーザイが2日連続のストップ高となっており、投資家心理の改善に大きく貢献している。現状では、自律反発で指数が値を戻すだけでは買いが続きづらいが、このように有名どころの銘柄に派手な動きが見られると、個別を見直す動きが活発となりやすい。決算など各社のリリースも多くなる時期でもあり、好材料探しで強い基調が続きそうだ。目先は6月末の水準である22304円(6/29)を早期に回復できるかが注目点。25日線もこの近辺(22394円、7/9、以下同じ)にあり、強い勢いのままこれらを上回ることができれば、サマーラリー突入にも期待が持てる。あすはその手前にある26週線(22195円)をブレークできるかに注目したい。
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