明日の戦略-後場失速で底打ち感は強まらず、あすはリスク回避ムードが優勢か
7日の日経平均は小幅ながら4日ぶりに反発。米株高を背景に、債務上限問題などやハリケーン救済でトランプ大統領と議会トップが合意したことが安心感につながり、好業績株を中心に押し目買いスタンスで底堅く推移した。一方で、今晩のECB定例理事会や9日の北朝鮮建国記念日を前に積極的に上値を追う動きは見られなかった。スクリーンHDや東京エレクが指数寄与度上位を占めたほか、インベスターズクラウドやぴあが大幅高となり、ともに年初来高値を更新した。
東証1部の騰落銘柄数は値上がり1432/値下がり485と買いが優勢。証券会社が目標株価を引き上げたコマツが大幅上昇。スズキやホンダなど自動車株に強い動きが見られ、安永や田中化研などリチウム電池関連が値を飛ばした。決算好調の三井ハイテックはストップ高まで買われた。一方、東京海上やSOMPOなど保険株が軟調。月次が弱かった鳥貴族が大きく売られた。ボルテージは新作ゲームの配信開始が材料出尽くしとなった格好で急落。リスク・オフムードがやや和らぐ中、細谷火工は売りが優勢となった。
日経平均は後場に失速して19400円を割り込んで終えた。上げ幅が一桁となる場面もあったことを考えると値を保ったとも言えるが、まだ底打ちとみるには半信半疑という投資家心理がうかがえる。土曜の9日に北朝鮮の建国記念日を控えるあすは、海外市場が強い動きとならない限りは売りが優勢になると考える。欧米でリスク回避の動きが出てくるようだと、直近安値を更新するような展開も想定される。ただ、来週に関しては、北朝鮮の行動次第ではあるものの、地政学リスクへの警戒が一定程度和らぐ可能性が高い。下げ止まりの兆候も見えてきたきのうときょうは、東証1部の売買代金が2兆円を上回っており、当面の下値が確認できれば、押し目買い意欲は強いと思われる。海外市場が大幅安となった場合や、為替が荒い動きとなった場合には様子見が賢明だが、比較的落ち着いた動きとなった場合には打診買いを推奨したい。
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