ウィークリーレポート

決算発表後のコーディアとロゴスが急騰
2024/07/19
 3連休明けの7月第3週は山陽道西部を地盤とする店舗専門の建築会社、カドス・コーポレーションが上場した。初値は1割高と予想よりやや強く始まったが、成熟イメージの強い地方建設業とあって市場の関心は高まりにくい。何度か高値に挑戦しようとする動きはあったものの、買いが広がることはなくセカンダリーも静かな展開だった。

 一方、直近上場株で注目を集めたのは12日の金曜日に5月締めの決算を発表したChordia Therapeuticsとロゴスホールディングスである。後者は発表前まで公開価格を割り込み低迷していたが、今期営業利益52%増の予想に素直に反応。2日連続のストップ高により増益分を反映し、株価は1.5倍にはね上がった。前者はバイオベンチャーなので決算に一喜一憂するような業態ではないが、連休明けから仕掛け的に買われ続け、19日にはとどめのストップ高となり一週間で1.8倍にも急騰した。ロックアップ解除価格が設定されていないうえに低位株ということもあり、トランプ氏の銃撃事件と発言に大型株が乱高下するなか、短期筋の避難先になったとみられる。週後半には低位株のバイオベンチャー株物色に波及し、ノイルやOTS、決算発表翌日は値動きの乏しかったケイファーマへと日替わりで買われていった。反対にこれまで上げてきたセルシードは4桁の大台乗せを達成した途端に急落した。
 なお、12日には高騰していたPostPrimeも本決算を発表したが、こちらは今期営業利益の予想は13%減の2桁の減益だった。売上高は20%増の予想であり、先行投資による減益とされるが、当然ながら期待のハードルの上がっていた株価の反応は失望売りである。やはり相場を熟知する関係者のIPOは油断ならないことを思い知らされた形だ。
 ただその後も高値圏は保っており、上場後に高まった成長期待は完全には崩れていない。高橋ダン代表は説明会で今後のビジョンを語った様子をお得意の動画投稿しており、個人の期待を保つのに一役買っているものとみられる。

 第4週はいよいよ注目のタイミーが登場する。23日のフィットイージーもそれなりの大型案件だが、タイミーの公開規模は今年最大と桁が違う。営業利益は2桁億円になってからも倍増の高成長案件ということで、PER70倍と超強気な値付けで売り出ししかない出口色の強い設定だが、海外勢は公開株数の75%を持っていく超強気姿勢だ。人手不足のなか禁止された日雇い派遣に代わって成長する日々紹介市場への期待は国内外問わず高い。
 フィットネス業界もコロナ収束以降、再び成長しており26日からはオリンピック開幕も控える。日本人選手の活躍次第では何かと動意付きやすい季節だ。ここに来て株式相場全体が乱高下していることは心配の種だが、両社とも今のところ堅調なスタートが期待されているもようだ。
IPO更新情報
マーケットデータ
日経平均 37,667.41 -202.10
TOPIX 2,699.54 -10.32
グロース250 642.91 +2.35
NYダウ 40,589.34 +654.27
ナスダック総合 17,357.88 +176.16
ドル/円 154.32 +0.39
大きく動いた銘柄
ポストプライ 935 +120
ジーダット 2,301 +400
モバファク 769 +100
ストップ安銘柄はありません
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