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明日の戦略
週間で3000円を超える大幅上昇、来週は個別物色に全力投球
2025/10/31 17:05
 東証プライムの騰落銘柄数は値上がり971/値下がり580。好地合いの中、アドバンテストやソフトバンクグループなど主力のグロース株が大幅上昇。上方修正を発表した日立が急伸した。業績関連ではイビデンやJTなども大幅上昇。コナミグループが2桁の上昇率となり、アンリツがストップ高まで買い進まれた。今週は半導体株のストップ高が相次ぐ中、ソシオネクストが決算発表を前に思惑買いが入ってストップ高。業績関連以外では、一部メディアで新工場稼働に関する観測が報じられたテクセンドフォトマスクが急騰した。

 一方、オリエンタルランド、パナソニック、日産自動車などが業績関連のリリースを材料に大幅安。失望決算銘柄は叩き売られており、下方修正を発表した日本航空電子はストップ安となった。為替市場では円安が進行したが、トヨタやホンダなど自動車株は軟調。前日ストップ高となったレーザーテックは買いが先行して3万円の節目を上回って始まったものの、引け後の決算発表を前に失速して下落で終えた。

 日経平均は大幅高。4桁の上昇で高値引けというのはすさまじく強い。前場の4桁高はオーバーシュートしたようにも見え、実際、買い一巡後に値を消す場面もあった。失速感が出てくれば三連休明けの株価変動リスクを嫌って上げ幅縮小となっても不思議はないが、ひるむことなく後場に入って強含んでいる。今週はアドバンテストのストップ高が日経平均の上昇に弾みをつけたが、アドバンテスト同様にAI関連の代表格であるソフトバンクグループは11月11日に決算発表を予定している。足元のAI関連銘柄がバブルかどうかは弾けてみないと分からないが、少なくともソフトバンクグループの決算を確認する辺りまでは、AI関連に対する期待が高い状態は続きそうだ。

【来週の見通し】 堅調か。月曜が休場で立ち合いは4日。国内は引き続き決算発表が多く、米国は決算発表が終盤戦に入る。日米の中央銀行イベントや日米・米中首脳会談などを消化したことで、日本株は外部環境に振り回されることなく、個別物色に全力投球の週となるだろう。10月最終週の日経平均が派手に上昇しただけに反動は出てくるかもしれないが、押し目を待っている投資家は多いと推測される。直近で半導体株などAI関連には短期資金が集中したが、出遅れ感の強い銘柄も多い。リリースを材料にスポットライトが当たる銘柄が多くなることで物色の裾野が広がり、リスク選好ムードの強い地合いが続くと予想する。

【今週を振り返る】 大幅高となった。前週末の米国では、9月消費者物価指数の結果を好感して、主要3指数がそろって史上最高値を更新。これを受けた週明け27日の日経平均は4桁の上昇となり、初めて5万円を上回った。28日は反動で下落したものの、29日は好決算を発表したアドバンテストの急騰が大きく貢献して4桁の上昇。30日はFOMC、日銀金融政策決定会合、米中首脳会談など多くの注目材料を消化して場中の値動きが荒くなったが、円安進行を支えにプラスで終えた。31日は一段の円安進行やアマゾン、アップルの好決算などを追い風に大幅高。週3度目の4桁上昇となり、52000円の節目を大きく上回った。日経平均は週間では約3111円の上昇。週足では9週連続で陽線を形成した。
2025/10/31 15:45
指標 現値 前日比 騰落率 始値 高値 安値
日経平均 52,411.34 +1085.73 +2.12% 51,629.80 52,411.34 51,613.03
TOPIX 3,331.83 +31.04 +0.94% 3,316.47 3,348.06 3,309.07
グロース250 714.64 +7.18 +1.01% 708.11 719.24 708.11
2025/10/31 15:58
指標 現値 前日比 騰落率 始値 高値 安値
為替(ドル/円) 154.19 +0.09 +0.06% 154.10 154.21 153.64
日経平均(日足)
後場概況
日経平均は大幅に3日続伸 今週3度目の4桁上昇で高値引け
2025/10/31 15:52
 31日の日経平均は大幅に3日続伸。終値は1085円高の52411円。米国株は下落したが、引け後に決算を発表したアマゾンやアップルが時間外で大きく上昇したことが好感されて、寄り付きから300円を超える上昇。前日の植田日銀総裁の会見を受けて円安が進行したことも、日本株買いを後押しした。

 高く始まった後も上を試しにいき、早い時間に節目の52000円を突破。52300円台に乗せて上げ幅を4桁に広げたところで買いが一巡し、いったん急速に値を消した。しかし、後場に入ると改めて買いに勢いがつく展開。終盤にかけて再び上げ幅を4桁に広げると、前場の高値を上回って52400円台に乗せ、高値引けとなった。上昇率は2%を超えており、今週3度目の4桁上昇。非常に強い動きで10月を締めくくった。

 東証プライムの売買代金は概算で8兆5600億円。業種別では電気・ガス、食料品、非鉄金属などが上昇した一方、輸送用機器、金属製品、医薬品などが下落した。上方修正を発表した村田製作所<6981.T>が後場急騰。半面、通期の利益見通しを引き下げたデンソー<6902.T>が大幅に下落した。
前場概況
日経平均は大幅に3日続伸 コナミグループが急騰
2025/10/31 11:40
 31日の日経平均は大幅に3日続伸。前引けは622円高の51948円。決算を発表したアマゾン、アップルの時間外の上昇や円安進行を好感して、寄り付きから300円を超える上昇。米国株安を跳ね返して強く始まったことから、序盤では上を試しにいった。節目の52000円を難なく超えると、上げ幅を4桁に拡大。52300円台で買いが一巡し、その後は急ピッチの上昇に対する警戒から値を消す流れとなったものの、600円を超える上昇で前場を終えた。

 東証プライムの売買代金は概算で4兆2200億円。業種別では電気・ガス、食料品、情報・通信などが上昇している一方、輸送用機器、金属製品、サービスなどが下落している。上期が大幅な増収増益となったコナミグループ<9766.T>が急騰。半面、上期の決算が市場の期待に届かなかったオリエンタルランド<4661.T>が急落している。
今日の株式見通し
しっかりか 米国株は下落も円安は支えに
2025/10/31 07:45
 東京市場はしっかりか。米国株は下落。ダウ平均は109ドル安の47522ドルで取引を終えた。上昇する場面もあったが、メタ・プラットフォームズが急落したほかマイクロソフトなども弱く、グロース株の下落が重荷となった。ナスダックは終日軟調に推移した。ドル円は足元154円00銭近辺で推移している。日銀金融政策決定会合後の植田総裁の会見がハト派的と受け止められ、円安が進行した。CME225先物は円建てが130円安の51330円、ドル建てが55円安の51405円で取引を終えた。

 米国株は3指数そろって下落したが、引け後に決算を発表したアマゾンやアップルは時間外で上昇している。円安進行も日本株には支えとなるだけに、売りは手控えられる公算が大きい。FOMCと日銀会合を通過して、ここからは決算を材料に個別物色の盛り上がりが期待できる。今週は特に半導体株の売買が活況となる中、本日引け後には東京エレクトロン<8035.T>やレーザーテック<6920.T>が決算発表を予定している。三連休前ではあるが、来週も注目企業の決算発表が多いだけに、楽観ムードが優勢となって下げづらく上げやすい地合いを予想する。日経平均の予想レンジは51200-51800円。
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市場スケジュール
文化の日
中国10月RatingDog製造業購買担当者景気指数(PMI)(10:45)
米10月ISM製造業景況指数(24:00)
《米決算発表》
オン・セミコンダクター、アイデックス・ラボラトリーズ、ピクナルウェストキャピタル、ロウズ
プレミアム銘柄の最新情報
大きく動いた銘柄
トレーダーズ・コンパス
10/31の日経平均をテクニカル判定
移動平均線
パラボリック
H&L転換
ポイント&フィギュア
総合判定
RSI
85.70
ストキャスティクス
100.00
騰落レシオ
99.27
移動平均乖離率
2.46
総合判定
買われ過ぎ
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