明日の戦略-日米中央銀行イベント消化で一段高、あすも良好な地合いは継続か

2017/09/21(木) 15:31
 21日の日経平均は4日続伸。日米中央銀行イベントを通過したことで材料出尽くし感から利益確定売りが重石となったほか、金融株の伸び悩みも足かせとなった。東証1部の売買代金は、概算で2兆8200億円と高水準だった。業種別では、鉱業、不動産、海運が上昇し、鉄鋼、その他製品、非鉄金属が安い。シマノが3日続伸となったほか、三菱地所やフィックスターズが大幅高となった。  東証1部の騰落銘柄数は値上がり945/値下がり974と売り買いはほぼ拮抗(きっこう)。原油価格の上昇を受けて国際帝石や石油資源開発が強い動き。中国からの訪日客の増加を好感してラオックスや三越伊勢丹などインバウンド関連に買いが入った。上方修正と増配を発表したレオン自動機が大幅上昇。FRONTEOやブレインパッドなどAI関連銘柄がそれぞれリリースを手がかりに急伸した。一方、足元で強い動きが続いていた任天堂が売りに押される展開。半導体メモリ子会社の株式譲渡を発表した東芝は買いが先行したものの上値は重くマイナス圏に沈んだ。明豊エンターはストップ高から一転大幅安と荒い動き。アマゾンの日本での法人向け通販開始に対する警戒感からアスクルやMonotaROなどが弱い動きとなった。  日経平均は先週の上昇の流れが途切れることなく、今週は年初来高値を更新した。そしてきょうは後場に失速したとはいえ、FOMCを通過して一段高となった。北朝鮮リスクは依然としてくすぶるものの、その中で強い動きが見られており、週末の売り圧力は限定的と考える。今晩米国では、9月フィラデルフィア連銀製造業景況感指数や8月CB景気先行総合指数などの指標発表があり、米債券市場および為替市場の動向が注目される。足元では米国の12月の利上げの可能性が低いとの見方も強まりつつあったが、FOMCの内容は、その見方に修正を迫るものとなった。そのため、目先は良い経済指標が確認できれば、米金利が上昇してドル高・円安が進みやすくなると期待できる。米国の良好なファンダメンタルズが円安要因となる局面では、日本株は上昇しやすい。来週は月末でもあり、米国の指標発表が多い。今晩の指標が円安材料となるようなら、来週は為替が日本株を押し上げる展開が見込まれる。そしてその場合は、大型株優位の地合いが続くと予想する。
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