明日の戦略-米株急落を嫌気して900円超の下落、ファストリは救世主となるか?

2018/10/11(木) 16:34
 11日の日経平均は大幅反落。米金利上昇を警戒して米国株が大きく崩れたことから全面安。寄り付き直後を高値に23000円を割り込んだ後も下げが続いた。前場を914円安で終えると、後場は一段安となり、下げ幅を4桁に広げる場面もあった。アジア株も総崩れで警戒ムードが強まる中、その後は1000円程度下げた22500円近辺でのもみ合いが続いた。終盤にかけてはやや持ち直したものの、それでも915円安と大幅安で終えた。東証1部の売買代金は概算で3兆7500億円と、大きな動きが出る中で商いは膨らんだ。業種別では全33業種が下落しており、騰落率上位は小売、空運、水産・農林、下位は石油・石炭、鉱業、機械となった。決算および中期経営計画が好感された技研製作所が大幅上昇。反面、昼休みに上期決算を発表したPR TIMESは、着地は計画上振れも、通期据え置きで目先の材料出尽くし感が強まり、後場売り気配スタートから大きく値を崩した。  東証1部の騰落銘柄数は値上がり56/値下がり2050と圧倒的に売りが優勢。ドンキホーテが連日の大幅高。ユニーの完全子会社化とユニー・ファミマによるTOBが好感された。仮想通貨交換所事業の譲り受けを発表したフィスコが急騰。ABCマートやスタジオアタオ、スタジオアリスが決算を材料に買いを集めた。一方、主力どころは軒並み安で、なかでもソフトバンクGやファナック、資生堂などが大きく売られた。下方修正を発表した安川電機が大幅安。決算が市場の期待に届かなかった銘柄は叩き売られており、竹内製作所は上方修正と増配を発表しても急落。ANAPは増配を発表してもストップ安まで売られる場面があった。ほか、傘下の住宅メーカーで融資申請書類の偽造が発覚したJR九州が売りに押された。  日経平均は下げも下げたり915円安。東証一部の値下がり銘柄数は2000を超え、きょうはお手上げといった状態。ただ、前引けで914円安、大引けでは915円安と後場に売り崩すような展開とはならなかった。あすは今晩の米国株次第となるだろうが、ダウ平均が連日の大幅安とならなければ、押し目買いが入りやすいのではないかと考える。動きが注目されるのがファーストリテイリングで、引け後に発表された本決算は、着地は上振れで見通しは2桁の営業増益となり、増配も発表するなど安心感のある内容となった。期待値が高いため、この内容で下落するようだと、まだ売り圧力が強いとみなければいけないが、素直に買われるようなら、業績期待の高い銘柄には見直し買いが入る可能性が高い。きょうも好決算銘柄にはしっかり買いが入った。テクニカル面では200日線(22508円、11日時点)が注目される。きょうは一時同水準を割り込んだものの、終値では上回った。米国ではFOMCで利上げを無難に消化したと思ったら、やや遅れて大きく下げる動きが時折見られるが、今回もそういった反応のようにも見える。値幅を伴った下げとなっても、それが一時的であれば良い買い場となる。なお、世界株安が意識されたため、目先は外部環境の影響を受けづらい内需の方が選好されやすいと考える。
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