明日の戦略-閑散相場の中で下げ加速、Sansanはマンネリ打破の起爆剤となるか

2019/06/18(火) 16:43
 18日の日経平均は3日ぶり反落。序盤はプラス圏で推移する場面もあるなど、前日終値近辺での小動きが続いた。しかし、上値の重さが強く意識される中、ドル円が円高に振れたことが嫌気され、ここまで堅調を保っていた銘柄を中心に手じまい売りが広がった。前場を56円安で終えると、後場は売りに勢いがつき、下げ幅を3桁に拡大。節目の21000円をあっさり割り込み、その後も下値模索が続いた。200円近く下げたところでようやく一服感が出てきたが、その後の戻りは限定的となった。終値は151円安の20972円。東証1部の売買代金は概算で1兆7700億円。業種別では全業種が下落しており、下げが相対的に軽微であったのは医薬品やその他製品、パルプ・紙など。一方、電気・ガスや鉱業、精密機器などの下げが大きかった。決算が好感されたツルハホールディングスが大幅上昇。半面、ソフトバンクGが小幅高で始まった後は一本調子で売られ続け、引けでは3%超の下落となった。  東証1部の騰落銘柄数は値上がり307/値下がり1781と売りが優勢。主力どころではZOZOや任天堂、KDDIなどがしっかり。証券会社のリポートを材料に東芝テックや富士通ゼネラルが買いを集めた。サン電子はイスラエル子会社に関するリリースが好感されて急伸した。一方、業務停止に関する観測が報じられたTATERUが急落。1Q減益の西松屋チェーンが大幅安となった。東海カーボンはドイツの炭素黒鉛製品メーカー買収が売り材料となり4%超の大幅下落。Kudanやトビラシステムズ、バルテス、Welbyなど、上場して日が浅い銘柄の多くが手じまい売りに押されて値を崩した。  日経平均は後場に下げ幅を広げ、終値で21000円を割り込んだ。円高進行が売り材料となった格好だが、FOMCを前に閑散が極まっているため、外部環境の悪化に敏感に反応してしまう。ここまでの値動きが良かった分、売られたような銘柄も多いため、個別では売られすぎ感の強いものも多い。ただ、こういった動きが出てくると優良銘柄が買いづらくなるため、閑散ムードが一段と強まる懸念はある。あすもまだFOMCや日銀会合待ちで動きづらい局面は続く。そのような中、マザーズ市場に新規上場するSansanは要注目だ。知名度もあって市場の注目度も高いだけに、出足が好調であれば、新興市場全体のセンチメントが急改善する可能性がある。また、きょう大きく売られた新興市場が早々に切り返してくれば、全体にも好影響が見込まれる。ニューカマーの値動きが投資家を刺激して、株式市場に漂うマンネリ感を払しょくしてくれる展開に期待したい。
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