明日の戦略-米国株高を受けても3桁下落、当面は不安定な地合いが続くか

2019/07/16(火) 15:47
 16日の日経平均は3日ぶり反落。終値は150円安の21535円。米国株は12日、15日と連日で上昇したものの、これを好感できずに下落スタート。先週以降、米国株高に乗り切れていない状況が続いていただけに、見切り売りが加速して下げ幅を3桁に広げた。前場はダラダラと下値模索が続いたが、節目の21500円に接近したこともあり、後場は下げ渋った。ただし、売りが一服しても戻りは鈍く、引けまで安値圏でもみ合った。東証1部の売買代金は概算で1兆7400億円。業種別では輸送用機器やその他金融、金属製品などが上昇した一方、石油・石炭や電気・ガス、鉱業などが下落した。1Qの営業利益が前年同期比4倍と急拡大したIDOMがストップ高。半面、1Qが2桁の減益となったRPAホールディングスがストップ安比例配分となった。  東証1部の騰落銘柄数は値上がり752/値下がり1302と売りが優勢。ロシュ傘下企業との提携などを発表したそーせいGが急騰。ストップ高まで買われる場面もあり、売買代金は全市場でトップ(ETFを除く)と市場の注目を集めた。全体的には盛り上がりに欠けるなか、材料のある銘柄に資金が集中しており、好決算が確認できたUUUMやロゼッタが急騰。1Qで黒字転換を達成したテラスカイがストップ高比例配分となった。一方、ソニーやZOZOが大幅安。決算が弱い内容となったベクトルや三機サービスが急落した。今期営業赤字に転落する見込みとなったMTGが失望売りに押されて年初来安値を更新。仮想通貨の不正流出が嫌気されたリミックスポイントがストップ安比例配分となった。  日経平均は150円安(21535円)と3桁の下落。米国株が上値を追っている中で終日軟調となった。後場には値動きが落ち着いたが、下げ止まった感はない。円高はアゲインストではあるが、なぜここまで大きく下げたかという点は明確な理由に乏しく、まだしばらくは不安定な動きが続きそうだ。目先は21500円を割り込む場面もあるかもしれない。その際には、75日線(21436円、16日時点、以下同じ)、13週線(21405円)、25日線(21395円)、26週線(21298円)が控える21300円~21400円レベルで売りが一服するかが注目点となる。下のサポートが多いこと、米国株の堅調は支えになることなどから、この辺りまでで下げ止まる可能性は高いとみる。ただし、それだけにこれらの節目をまとめて下に抜けるような状況となった場合には、日本株が独歩安となる展開も想定されるだけに、一定の警戒を払っておきたい。
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