明日の戦略-大幅高で25日線を上回る、波乱含みも株高への期待は高まる

2019/10/08(火) 15:55
 8日の日経平均は大幅反発。終値は212円高の21587円。米主要3指数は下落したが、東京市場では弱材料をきのう先んじて消化していたことに加えて、円高一服感が出てきたことから寄り付きから3桁上昇。早々に21500円台を回復すると、リバウンド狙いの買いが幅広く入り、前場のうちに上げ幅を200円超に広げた。後場は21600円近辺での小動きが続いた。終盤にかけては一段と上を試す動きも見られたが、終値では21600円は下回った。東証1部の売買代金は概算で1兆9100億円。業種別では精密機器や金属製品、石油・石炭などが上昇している一方、保険、電気・ガス、空運の3業種が下落している。上期は営業赤字も従来計画は上回ったポプラが後場プラス転換から上げ幅拡大。半面、全市場の売買代金8位(ETFを除く)となるなど商いを集めたゲーム株のオルトプラスは、前場で急伸後に失速すると、後場はマイナス転換から下げ幅を広げた。  東証1部の騰落銘柄数は値上がり1711/値下がり372。アドバンテストが4%超の上昇と大幅高。5000円台に乗せて年初来高値を更新した。SUMCOや太陽誘電なども大幅高。NTTや武田など内需の大型株にも強い動きが見られた。三井ハイテックは証券会社のリポートを材料に急伸。イトーヨーギョーやベルテクスコーポレーションなど無電柱化関連株が騰勢を強めた。TOBの実施を発表したシャクリーGGはストップ高比例配分となった。一方、全面高のなかでソニーや信越化学が逆行安。1Q減益のウェザーニューズや、月次が弱かった鳥貴族が大きく売られた。ハブは9月の月次が大きく伸びたものの、これを見越して直近で急伸していたこともあり、5%を超える大幅下落。きょうマザーズに新規上場したAIクロスとHENNGEはどちらも高い初値をつけたが、その後の動きはAIクロスがストップ高まで買われた一方、HENNGEの終値は初値を大きく下回り、明暗分かれる反応となった。  昨晩の米国市場では主要3指数がそろって下落したが、きょうの日経平均は200円を超える大幅上昇。きのう7日は米国株の大幅高を受けても下落で終えており、ちぐはぐな動きが続いた。前営業日の米国株よりも、当日の米株先物の動向に強く反応しているようにも見受けられるが、このような状況が続くと方向感が定まりづらく、指数の動きも荒くなりやすい。米中協議の結果を見極めるまでは不安定な地合いが続きそうでもあり、冷静に対処したい局面だ。テクニカルを見ると、きょうの上昇で5日線(21498円)と25日線(21580円)を上回った。週足の節目が集中していた21300円あたりまでで売りが一巡し、大きく切り返した格好となっている。強弱感が入り交じりやすいタイミングだけに、チャートの好転が見られた点はポジティブ。25日線を明確に上に抜ければそのことが買い材料となる展開も期待できるだけに、あす、もう一段の上昇が見られるかに注目したい。
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