明日の戦略-後場騰勢を強めて年初来高値を更新、楽観ムードが強まるか

2019/11/12(火) 16:00
12日の日経平均は反発。終値は188円高の23520円。米国株はまちまちで、寄り付きは小幅高。序盤は下げに転じる場面もあり、前場では小動きかつ、方向感に乏しい地合いが続いた。一方、後場は一転して強含む展開。前場では壁となった23400円を突破すると上昇に勢いがつき、上げ幅を3桁に拡大。心理的節目の23500円も上回り、ほぼ高値圏で取引を終えた。終値で年初来高値を更新している。ただ、日経平均の強さが目立っており、TOPIXは小幅高。マザーズ指数は下落で終えた。東証1部の売買代金は概算で2兆2000億円。業種別では騰落率上位は建設、石油・石炭、証券・商品先物、下位はゴム製品、非鉄金属、電気・ガスとなった。決算を発表した大手ゼネコンの鹿島と清水建設がそろって後場に大幅高。半面、前期が大幅な営業減益となった日本農薬が後場に入って下げ幅を広げた。  東証1部の騰落銘柄数は値上がり1270/値下がり787。東芝が完全子会社化を検討していると報じられた西芝電機とニューフレアテクノロジーがストップ高比例配分。東芝プラントシステムも急騰し、東芝は3%超上昇した。アドバンテストやダイフク、伊藤忠などが大幅上昇。決算を材料にツクイやTOWA、クルーズなどが値を飛ばした。SBIHDとの提携を好感した買いが続いた福島銀行はストップ高。決算発表時にSBIHDとの具体的な提携内容をリリースした島根銀行が急伸した。一方、下方修正を発表した三井金属が13%超の下落。Vテクノロジーやソースネクスト、堀場製作所なども決算失望で大きく売られた。オルトプラスはゲームアプリの配信延期を嫌気した売りが止まらず連日の大幅安。マザーズ市場の相対的な弱さが目立つなか、直近上場のセルソースが大きく値を崩し、全市場の下落率トップとなった。  日経平均は反発。前場は模様眺めムードの強い地合いが続いたが、後場はかなり強い動きとなった。先週末の8日に23500円台に乗せた後に急失速したが、深押しすることなく早々に23500円台を回復してきたことは先高期待を高める。こういった動きを見せられると買い方は勢いづき、売り方は手じまいを余儀なくされる。あすはパウエルFRB議長の議会証言(13日~14日)を前にして動きづらい局面ではあるが、きょうの上昇を受けて、楽観ムードが強まると予想する。そもそも直近で利下げを決定したパウエル議長の発言が、急にタカ派的となることは想定しづらい。日経平均は8日の高値23591円を上回ってくれば、一気に24000円どころを試しに行く可能性が高い。
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