明日の戦略-大幅安も75日線はサポートに、23000円台を維持できるかに注目

2020/01/08(水) 16:28
 8日の日経平均は大幅反落。終値は370円安の23204円。米国株が中東リスクを警戒して下落した上に、朝方に米軍基地が攻撃を受けたと伝わったことから全面安の展開。大きく水準を切り下げて始まった後も売りが続き、早い時間に節目の23000円を割り込んだ。一気に値幅の調整が進んだことからその後は下げ渋ったが、戻りは限定的。対立激化の回避を期待させるニュースが出てきたことで、後場は幾分値を戻したが、先行き不透明感が拭えない中、終盤にかけては売り直された。東証1部の売買代金は概算で2兆5600億円。業種別では上昇は1業種のみ。騰落率上位は鉱業、証券・商品先物、空運、下位は海運、精密機器、ガラス・土石となった。1:2の株式分割を発表したクレスコが大幅上昇。反面、前19.11期は大幅営業増益となったものの、会社計画は下振れて着地したネクステージが大幅安となった。  東証1部の騰落銘柄数は値上がり150/値下がり1981と全面安。ソニーや富士通が逆行高となったほか、NECが2%超の上昇となるなど電機株に強い動きが見られた。株安でも証券株はしっかりで、野村HDはプラスで終えた。前期の利益見通し上振れが好感されたバイク王が急伸。石川製作所や細谷火工など防衛関連が値を飛ばし、フジトミや第一商品など商品先物株が連日で騰勢を強めた。一方、幅広い銘柄が売られる中、主力どころでは信越化学やTDK、ホンダ、ファナックなどの下げが大きかった。中東リスクが一段と高まったことから川崎汽船、商船三井、日本郵船の海運大手3社がそろって大幅安。3Q決算が失望を誘った薬王堂HDや下方修正を発表した京進、月次が弱かったハブが急落した。  2020年に入って3営業日目となるが、日経平均は荒い動きが続いている。きょうは朝方に飛び込んできたニュースが強い売り材料となった。通商交渉と違って軍事行動はいつニュースが出てくるかわからないため、まだしばらくは関連報道に振り回される地合いが続くだろう。安値は22951円で、大発会6日の安値23148円や節目の23000円を下回っており、あまり良い動きではない。ただ、75日線(22912円、8日時点、以下同じ)に接近したところで切り返しており、ローソク足では長い下ヒゲをつけている。弱い中でもテクニカルの節目が意識されたことは期待の持てる材料。75日線を明確に割り込んでしまうと、26週線(22316円)近辺まで下押す可能性があるだけに、あすは23000円台を維持できるかに注目しておきたい。
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