明日の戦略-意外高もしっかり5日線を突破、25日線を抜ければ戻り加速の展開も

2020/04/06(月) 16:21
 6日の日経平均は大幅続伸。終値は756円高の18576円。先週末の米国株は弱い雇用統計を受けて下落したが、米株先物の上昇を手がかりに寄り付きは小幅高。下げに転じる場面もあったが、NY州で新型コロナウイルス感染による死者数が前日を下回ったと伝わったことから、押し目買いが活発となった。前場では一時上げ幅を600円近くまで広げて前引けは400円超の上昇。後場はしばらく前引け近辺の水準でもみ合っていたが、14時過ぎから一段と騰勢を強める展開。大引け間際には上げ幅を800円超まで広げ、終値で18500円台を回復した。東証1部の売買代金は概算で2兆6900億円。業種別では全33業種が上昇と前面高。中でも海運、証券・商品先物、輸送用機器などの動きが良かった。一方、その他金融や電気・ガス、食料品などは動きが鈍かった。抗ウイルス薬「アビガン」への期待から富士フイルムとデンカが商いを伴って大幅上昇。反面、ニトリHDが本日引け後の決算発表を前に警戒売りに押された。  東証1部の騰落銘柄数は値上がり2004/値下がり141と値上がりが2000を超えた。早いうちから強さが目立っていたのが先週売り込まれた外食の一角で、串カツ田中がストップ高。鳥貴族も17%近く上昇した。通信株が軒並み5~6%程度上昇しており、ソフトバンクGは7%超の上昇。アダストリアが決算を受けて急伸した。緊急事態宣言の発令が濃厚との見方が強まり、外出抑制長期化への思惑からイオンやイズミなどスーパー株が大幅高。自宅学習時間が増えるとの思惑から「スマイルゼミ」を展開するジャストシステムが一時ストップ高をつけた。ブル相場ではあったが、川本産業や興研、重松製作所など感染防衛関連銘柄の多くが騰勢を強めた。一方、下方修正を発表したネクステージが急落。先週跳ねたメドレックスやUUUMが値を崩した。きょう新規上場の松屋アールアンドディは公開価格割れからのスタートとなり、その後も売りに押された。  日経平均は大幅高。米国株の下落は先週の先物の下げで織り込み済みではあったが、後場も戻り売りに押されるどころか一段高となっており、きょうに関しては買いの勢いがかなり強かった。ただ、結果的には全面高となったものの、本来であればこういう局面で上昇を先導しそうなハイテク株は、前場では上昇に乗り切れていないものも多かった。また、決算発表を控えていたニトリが逆行安となったことも、違和感のある動き。日本ビルFやJREなど大型REITが大幅安となったり、IPO銘柄が公開価格割れからさらに売られたりと、まだ弱いところは弱い。不安定な分、傾いた方向に値幅が大きく出たという印象も強く、底打ち感を強める上昇ではなかった。ただ、それだけに反動安に見舞われることなく上昇が続けば、売り方の買い戻しが加速する可能性はある。きょう急伸した銘柄も、それまでの売られ度合いが強烈であったものが多い。指数はきょうの上昇で5日線(18239円、6日時点、以下同じ)を上回った。すぐ上には25日線(18829円)が控えており、抵抗なくこれをブレークできるかが注目される。
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