明日の戦略-日経平均の強さが際立つ、グロース株が弱くマザーズの動向を注視

2020/09/28(月) 17:01
 28日の日経平均は大幅続伸。終値は307円高の23511円。先週末の米国株が大幅高となり、寄り付きは200円近い上昇。ただ、前場では寄り付きを高値に伸び悩んだ。東京エレクトロンなど半導体株が売られたことが重しとなった。一方、後場は雰囲気が変わって強含む展開。9月の権利取り最終日で駆け込み買いが活発となり、指数は終盤にかけて上げ幅を拡大。特に引け間際に騰勢を強め、終値で23500円台に乗せた。一方、前場でマイナス圏に沈んだマザーズ指数は、下げ幅を広げる弱い動きとなった。東証1部の売買代金は概算で2兆7000億円。業種別ではパルプ・紙や鉄鋼、不動産などが強い上昇。下落は空運と海運の2業種のみで、石油・石炭が小幅な上昇にとどまった。大幅な上方修正を発表したキャリアリンクが買いを集めており、ストップ高比例配分。半面、東証が日々公表銘柄に指定したチェンジがストップ安まで売られており、売買代金は全市場で3位(ETFを除く)と商いも集めた。  東証1部の騰落銘柄数は値上がり1892/値下がり251。ソフトバンクGやトヨタが大幅高。証券会社が目標株価を引き上げたZHDが5%近い上昇となった。直近上場のまぐまぐが急伸し、STIフードはストップ高。上方修正を発表したジュンテンドーや日本精化が買いを集め、今期見通しが好感されたビジネスブレイン太田昭和が値を飛ばした。一方、公募増資観測が流れたANAHDが大幅安となり、同業のJALにも売りが波及した。出資企業のキオクシアHDの上場延期を受けて東芝が下落。債務超過の観測が流れたレオパレス21は12%超の下落となった。また、米商務省による中国SMICへの輸出規制報道を嫌気して、東京エレクトロンやアドバンテストなど半導体株が売りに押された。本日マザーズに新規上場したrakumoは買いが殺到して初値は持ち越しとなった。  日経平均は大幅上昇。個別では悪材料が出てきて急落する銘柄も多く、ここまで値持ちの良かった銘柄にも急に崩れるといった動きが出てきたが、全体としては強い上昇となった。取引終盤の上げ方が急であった点に関しては、9月の権利取りが影響していた可能性があるため、あすはそれなりの反動も予想される。しかし、きょうのような動きを見せられると、売りは恐る恐るとなりやすく、下値は堅くなると考える。ただ、物色に関してはグロース株を敬遠する傾向が強まってきた。きょうストップ安となったチェンジなどは、8月、9月と押し目を作らず上昇していたところから急転直下の下げとなっており、逆回転のリスクが警戒される。同社は東証1部銘柄だが、マザーズ市場には同社のように期待先行で強く買われていたものが結構多い。あす以降のマザーズ指数の動向には注意を払っておく必要がある。
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