明日の戦略-大幅上昇も直近高値を前に足踏み、上げに浮かれず下げにおびえず

2020/10/19(月) 16:43
 19日の日経平均は3日ぶり大幅反発。終値は260円高の23671円。ダウ平均の3桁高を好感して高く始まると、寄り付きを安値にその後も上げ幅を拡大。あっさり23500円台を回復したことから、買いに勢いがつき、一時23700円台に乗せた。直近高値の23725円(10/9)に迫ったところでは上値が抑えられ、後場に入るとこう着感が強まった。ただ、失速することもなく、引けまで高値圏を維持した。前引けでは下げていたマザーズ指数は、終日見劣りする動きではあったものの、後場に入ってプラス圏を回復した。東証1部の売買代金は概算で1兆6800億円。業種別では全33業種が上昇しており、海運、ゴム製品、鉄鋼などが大幅上昇。水産・農林や鉱業、石油・石炭などは小幅な上昇にとどまった。韓国音楽グループ「BTS」との限定コラボ商品の販売が大きく伸びたと発表したセキドが、後場買いを集めてストップ高。半面、治験に関する今後の見通しが失望を誘ったジーエヌアイグループがストップ安比例配分となった。  東証1部の騰落銘柄数は値上がり380/値下がり1723。ソフトバンクGが3%超の上昇。米アップル製品にディスプレイを供給すると報じられたソニーが強い上昇となった。劇場版の「鬼滅の刃」が好調と伝わった東宝が大幅高となり、当該アニメのアイテム拡充を発表したジーンズメイトがストップ高。上方修正を発表したKOAが急伸し、株式分割を発表したフィードフォースはストップ高比例配分となった。一方、前日に好決算を受けて買いを集めたファーストリテイリングが逆行安。前日ストップ高となった出前館が13%安と大きく売られた。下方修正を発表した戸田建設が大幅安となり、トヨクモやヘッドウォータースなど直近IPOの一角が大きく値を崩した。アースインフィニティは上場2日目で高い初値をつけたが、終値は初値を下回った。  日経平均は大幅上昇。米国株やCME225先物の動向からは、きょうは買いが入っても23500円台を回復する程度かとみていたが、かなり強い上げとなった。先週金曜の後場からの失速が、悲観に傾きすぎたということにはなる。ただ、米大統領選まであと約2週間となったため、選挙までは日々の値幅が大きくなるかもしれない。週末にかけては、先週のようにリスク回避の動きが強く出てくることもありそう。個別でも、出前館が象徴的であったが、金曜に急伸した銘柄の多くがきょうは大きく売られている。材料のあるものをトレードする場合、ハイリスク・ハイリターンとなる確率が通常以上に高くなっていることは意識しておいた方が良い。日経平均は意外高とはなったものの、直近高値まであと20円弱というところでは、ピタッと買いが止まった。高値はあすにでも超えてくるかもしれないが、大幅高の後にはそれなりの売りも出てくるくらいの気持ちで、上げに浮かれず下げにおびえずのスタンスで臨む局面だ。
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