明日の戦略-強さと弱さが混在、負け組業種への逆風が続まる

2020/10/20(火) 16:27
 20日の日経平均は反落。終値は104円安の23567円。米国株の大幅安を受けて、下落スタート。寄り付きではそれほど下げなかったことから、リバウンド狙いの買いが入って一時プラス圏に浮上した。しかし、そこで戻り売りに押されると、その後はじわじわと下押し圧力が強まった。後場に入ると下げ幅を3桁に拡大。終盤にかけて23500円に接近したところでは若干持ち直したが、終値でも3桁の下落となった。新興市場はしっかりで、マザーズ指数やジャスダック平均はプラスで終えた。東証1部の売買代金は概算で1兆7300億円。業種別では、上昇は小売と海運の2業種のみで、電気機器が小幅な下落。一方、陸運や鉱業、パルプ・紙などが大きく売られた。メディアで「脱・領収書」関連銘柄として取り上げられたラクスが急騰。半面、今期の無配を発表したツカダ・グローバルホールディングが大幅安となった。  東証1部の騰落銘柄数は値上がり536/値下がり1593。ソニーやファナック、ダイキンが堅調。良品計画が商いを集めて急伸しており、市場の注目を大きく集めた。複数のニュースを材料に東芝が4%超の上昇。設備増強を発表したリバーエレテックが値を飛ばした。医療用ガラス製品の製造を手掛ける不二硝子がストップ高。ユニセフが注射器を大量に備蓄すると発表したことを受けて、需要増への思惑が働いた。一方、ソフトバンクGや任天堂が軟調。JR東日本や京急など、鉄道株の多くが大きめの下げとなった。米国でエネルギー株が弱かったことを嫌気して、国際帝石が大幅安。証券会社がレーティングを引き下げたGunosyが急落した。きのう初値をつけたアースインフィニティはストップ安と手じまい売りが殺到した。  日経平均は反落。米国株の大幅安を受けても一時プラス転換するような強さはあり、後場に下げ幅を広げても、23500円は割り込まない底堅さもある。一方で、プラス圏に浮上してもそれが維持できず、失速すればあっさり3桁安となるといったもろさもある。商いが盛り上がりに欠ける中では指数の値動きは不安定となりやすく、あすもきょう同様に、方向感に欠ける地合いが続きそうだ。きょうは鉄道株の下落が目立った。来週からは決算発表が本格化するが、鉄道は間違いなく業績が悪い部類に入る。そして、回復が期待できるかという点も手探り状態。ニコン、キヤノン、コニカミノルタなども下値模索が続いているが、これらが共通して扱うプリンターなどの事務機器も、需要が弱いことは明白だ。先んじて売られれば、発表が悪材料出尽くしとなる期待はあるが、負け組業種には、もうしばらく厳しい局面が続くだろう。
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