明日の戦略-大幅高であっさり26000円台を回復、上値追いの流れが続くか

2020/11/24(火) 16:24
 24日の日経平均は4日ぶり大幅反発。終値は638円高の26165円。ワクチンに関する好材料やバイデン新政権の人事に関する期待などを背景に、23日の米国株は大幅高。これを受けて寄り付きから300円を超える上昇となり、ほどなく26000円や直近高値の26057円を上回った。前場では上を試す流れが続き、26200円台まで上昇。後場に入って上げ幅を700円超に広げた後は、さすがに一服感が出てきた。しかし、幅広い銘柄に買いが入る中、戻り売りも手控えられ、概ね高値圏を維持。終値でも600円を超える上昇となり、26000円を大きく上回った。寄り付きから今年の高値を上回ったTOPIXは、終値ベースでも年初来高値を更新。マザーズ指数も2%超の上昇と、強い動きを見せた。  東証1部の売買代金は概算で2兆9400億円。業種別では、証券・商品先物や精密機器、鉄鋼などが大幅上昇。下落は水産・農林1業種のみで、パルプ・紙や石油・石炭の上昇が限定的となった。需要拡大期待から電池関連が賑わっており、古河電池やFDKが急騰。半面、ワクチン期待で株高基調が強まる中、先週、コロナ感染被害拡大を材料に急伸した川本産業が大幅安となった。  東証1部の騰落銘柄数は値上がり1639/値下がり466。東京エレクトロンや信越化学など半導体株の多くが大幅上昇。小田急や新京成など鉄道株が買いを集め、JALが5%近い上昇となるなど、レジャー株に資金が向かった。TOBに関するニュースが出てきたケネディクスはストップ高。出遅れ感のある不動産株が刺激され、野村不動産や東急不動産が急伸した。上方修正、増配、東証1部への指定替えなど好材料が多かったGMOペパボはストップ高まで買い進まれた。  一方、ANAは公募増資実施の最終調整に入ったと伝わったことから、レジャー株が見直される中でも売りが優勢。リスクオンの様相が強まる中、KDDIやNTTなど通信株は敬遠された。ファイナンスが嫌気されたツナグGHDやアサンテが大幅安。展開するオンラインクレーンゲームで不正操作があったと報じられたサイバーステップは売りが殺到してストップ安比例配分となった。  日経平均は大幅高で年初来高値を更新。出遅れ感があったTOPIXも年初来高値を更新した。連休の間には「GO TO キャンペーン」見直し観測も出てきたが、ワクチンに関する新たな好材料が出てきたことから、株式市場へのネガティブな反応は限られた。三連休前にほど良くガス抜きができた上に、連休明けにあっさり高値を更新したことから、目先は下げづらく上げやすい地合いが続くだろう。大きく上昇した後には高値警戒感は出てくるが、株高局面で最も過熱感が強まりやすいマザーズ指数は、足元では出遅れている部類に入る。TOPIXは年初来高値を更新したが、主力どころの銘柄でも、年初来高値に程遠い銘柄は多い。半導体株などは高値圏にあるものは多いが、大半の銘柄は業績面での裏付けがあり、PERで説明のつかない水準まで買い上げられているものは少ない。米国ではバイデン新体制構築に向けての準備が着々と進み、米国株もこれに対して好反応を示している。売りで入るにはリスクが高い状況下、日経平均はここから先の節目である26500円や27000円は、あっさり超えてきても驚きはない。
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マーケットデータ
日経平均 37,934.76 +306.28
TOPIX 2,686.48 +22.95
グロース250 644.61 +4.49
NYダウ 38,239.66 +153.86
ナスダック総合 15,927.90 +316.14
ドル/円 155.90 -2.22
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