明日の戦略-連日の3桁下落も商いは細る、あすは手掛かり難も押し目は買い場

2021/01/18(月) 16:42
 18日の日経平均は大幅続落。終値は276円安の28242円。米国株安を嫌気して大幅安スタートとなり、開始直後には下げ幅を400円超に拡大。大きく押したところでは買いが入り、200円程度下げたところでいったん値動きが落ち着いた。しかし、戻りは鈍く、後場に入ると売り直される展開。前場につけた安値は下回らなかったものの、終日さえない地合いが続いた。一方で、マザーズ指数は上昇。下落して始まったものの、すぐにプラス圏に浮上すると、その後はじり高基調が続いた。  東証1部の売買代金は概算で1兆9300億円と2兆円には届かず。業種別では電気・ガスと精密機器の2業種のみが上昇しており、電気機器が小幅な下落。一方、鉱業や海運、保険などが大きく下落した。前期の見通しを引き上げたトヨクモに買いが殺到しており、場中は値が付かずストップ高比例配分。半面、前期は営業赤字着地の見込みとなったディー・ディー・エスが大幅安となった。  東証1部の騰落銘柄数は値上がり888/値下がり1195。日経新聞で社長インタビュー記事が掲載された日本電産が大幅上昇。バルミューダやエネチェンジなど直近上場株に値幅を求めた資金が向かった。マザーズ銘柄が強く、SansanやBASE、カイオムが急伸。工場増設を発表したアサカ理研が、中国のレアアース管理強化を材料に思惑的な買いも集めてストップ高まで買われた。  一方、米国で決算を発表した金融株が売られたことから、三井住友や三菱UFJなど銀行株が軟調。三越伊勢丹や高島屋など、月次が弱かった百貨店株が大幅安となった。先週強かった半導体株も総じて売られており、SUMCOは3%を超える下落。決算が失望を誘った協和コンサルタンツやマルカ、ジャステックが急落した。  日経平均は連日の3桁下落。値下がり業種の数が多く、手仕舞いムードの強い1日となった。ただ、東証1部の売買代金を見ると、直近で3兆円超えもあったところから急に2兆円を割り込んでおり、市場の変調を意識させるような売られ方ではなかった。大型株に上昇一服感が出てくれば、すかさず新興市場が活気づくなど、アグレッシブにリスクを取りに行く動きも見られた。今晩の米国株は休場のため、あすは新たな手掛かりには乏しい。5日線(28416円、18日時点)を明確に割り込んでおり、リスク回避およびいったんの利益確定で、もう一段下を見に行く展開も想定される。しかし、材料難の中で大きく下げるような場面があるなら、そこは良い買い場になるだろう。
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