明日の戦略-大幅安で27000円が遠のく、グロース株の弱さが全体の重しに

2022/06/30(木) 16:58
 30日の日経平均は大幅続落。終値は411円安の26393円。まちまちの米国株を受けて小安く始まり、すぐに下げ幅を3桁に拡大。半導体株を中心にハイテク株が弱く、原油安を受けて市況関連も弱かったことで、買いは手控えられ、売りは急がれた。後場に入ると節目の26500円を割り込み、下げが加速。前場で強く買われていた銘柄にも急速に値を消すものが散見され、リスクオフの様相が強まった。終盤にかけては下げ幅を400円超に拡大。安値圏で取引を終えた。  東証プライムの売買代金は概算で3兆2100億円。業種別では繊維、電気・ガス、パルプ・紙などが上昇した一方、鉱業、その他金融、電気機器などが下落した。オイシックス・ラ・大地による株式取得が好感されたシダックスがストップ高比例配分。オイシックスも大幅高となった。半面、弱さが目立った半導体株では、東京エレクトロンが4%を超える下落。年初来安値を更新した。  東証プライムの騰落銘柄数は値上がり472/値下がり1314。第一三共や武田など薬品株が軟調相場の中でも上昇。足元強かった東電HDは反動安に見舞われたが、関西電力や中国電力など他の電力株は買われたものが多かった。日経記事から自社株買い再開期待が高まった鹿島が買われ、大成建設、清水建設、大林組が連れ高。サンリオやエネチェンジがリリースを材料に騰勢を強めた。  一方、レーザーテック、ソニーG、村田製作所などハイテク株が軒並み安。バンクオブアメリカが半導体セクターの投資判断を引き下げたことが嫌気され、半導体周辺の下げが中でも大きかった。原油安を受けてINPEXや石油資源開発が大幅安。寄り前に発表された5月鉱工業生産が弱かったことから、ファナックやDMG森精機などが強めに売られた。業績関連のリリースを材料にバイク王やアクシージアが急落。マイクロアド、ヌーラボ、EDPなど直近IPO銘柄が値を崩した。  本日東証グロースに新規上場したAViCは高い初値をつけたものの、終値は初値を大きく下回った。  日経平均は大幅安。米国動向から手掛けづらそうな雰囲気はあったが、節目の26500円もサポートにはならず下値模索が続いた。東京エレクトロンが年初来安値を更新してしまったが、太陽誘電や村田製作所など、半導体株以外のハイテク株でも年初来安値に接近しているものは結構多い。グロース株の弱さが全体にもネガティブな影響を及ぼしており、風向きが悪くなってきた。今週は27000円台に乗せたことで上昇に弾みをつけたかったところだが、きょうの下げで一気に27000円が遠のいた。週足では13週線(26878円、30日時点、以下同じ)や26週線(27030円)を突破するチャンスであったが、きょうの時点ではこれらに上値が抑えられた格好となっている。あすの挽回に期待したいところだが、反発がなく下げが続いた場合には、目先はこれらのテクニカルの節目が壁となる可能性がある。
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