明日の戦略-大幅安で39500円を下回る、25日線より下で押し目買いは入るか

2024/04/03(水) 16:56
 3日の日経平均は大幅反落。終値は387円安の39451円。米国株安を嫌気して、寄り付きから300円を超える下落。寄与度の大きいファーストリテイリング<9983.T>が月次を材料に強めに売られたことも指数を押し下げた。加えて、台湾で大規模な地震が発生し、沖縄に津波警報が出たことから、開始直後には下げ幅を600円超に広げた。  39200円台で売りが一巡し、安値は早い時間につけた。ただ、そこから値を戻しても、39500円近辺では改めての売りに押された。後場は14時辺りまでは高値圏で推移したが、終盤にかけては失速し、300円を超える下落で取引を終了。終値で39500円を下回った。TOPIXは何度かプラス圏に浮上したが、こちらもそこからの買いが続かず、小幅に下落した。  東証プライムの売買代金は概算で4兆7600億円。業種別では鉱業、電気・ガス、海運などが上昇した一方、その他製品、精密機器、鉄鋼などが下落した。新たな経営方針と2024年度の経営計画を公表した伊藤忠商事<8001.T>が後場急伸。半面、任天堂<7974.T>が4.2%安と弱さが目立った。  東証プライムの騰落銘柄数は値上がり807/値下がり791と、日経平均が大きく下げる中で値上がり銘柄は多かった。米国で10年債利回りが上昇したことを手がかりに三菱UFJや三井住友など銀行株が堅調。三井住友はノンバンクのリテール事業を再編するとの日経観測も支援材料となった。原油高を受けてINPEXや石油資源開発が大幅上昇。月次が好感されたサイゼリヤ、F&LC、良品計画が買いを集めた。業種では東電HDや北陸電力など電力株が強く、北海道電力が7.6%高と派手に上昇した。  一方、アドバンテスト、ソシオネクスト、ディスコなど半導体株の一角が軟調。太陽誘電やニデックなどハイテク株が総じて弱かった。全体の地合いが悪化する中、今年に入って人気化した三井E&Sやさくらネットが手じまい売りに押された。上期の決算を発表した霞ヶ関キャピタルは強く買われる場面もあったが、終わってみれば5%を超える下落。月次が失望を誘ったファーストリテイリングが3.3%安となり、一銘柄で日経平均株価を約154円押し下げた。  日経平均は大幅安。月曜、火曜は押したところで25日線(39774円、3日時点、以下同じ)がサポートとして機能したが、きょうは大幅ギャップダウンスタート。寄り付きから25日線を大きく下回り、あきらめムードが広がった。米国株も経済指標や要人発言が売り材料になることが増えており、今は流れが良くない。週末の米雇用統計を消化するまでは、不安定な状況が続くだろう。  3月中旬に押した際の直近安値が38271円(3/12)で、これを下回ってしまうとチャートの形状が大きく悪化する。逆に深押しすることなく切り返してくれば、調整終了を期待した買いが入りやすくなる。39000円を割り込むと見切り売りが加速する展開も想定されるだけに、あすは反発してほしいところ。終値(39451円)で25日線を明確に割り込んだのは印象が悪い。ただ、過去の調整局面でも割り込んでいないわけではなく、割り込んだ後に大崩れを回避して、新たな上昇が始まっている。きょうあすと底堅く推移できるかどうかが、4月相場を大きく左右することになりそうだ。
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