ニューヨーク外国為替市場概況・7日 ドル円、4日ぶり反発

2020/08/08(土) 06:04
 7日のニューヨーク外国為替市場でドル円は4営業日ぶりに反発。終値は105.92円と前営業日NY終値(105.55円)と比べて37銭程度のドル高水準だった。良好な7月米雇用統計の結果が伝わると売り買いが交錯した後、上昇した。クドロー米国家経済会議(NEC)委員長が新型コロナウイルス追加経済対策を巡る米与野党協議が難航していることを示唆したほか、トランプ米政権が香港政府トップらに制裁を科すと発表。米中関係悪化への警戒感や追加経済対策協議をめぐる不透明感を背景に、リスク・オフのドル買いも散見された。105円台後半に観測されていたストップロスを誘発すると、一時106.05円まで上値を伸ばした。ただ、NY午後に入ると105円台後半での狭いレンジでのもみ合いとなった。  なお、追加経済対策を巡る米政権と野党・民主党指導部の協議は物別れに終わった。ムニューシン米財務長官は協議後に「トランプ米大統領に追加経済対策での大統領令を提言する」と述べ、「この日の協議で何の進展もなかった」と明らかにした。  米労働省がこの日発表した7月米雇用統計では、非農業部門雇用者数が前月比176.3万人増と市場予想平均の158.0万人増を上回ったほか、失業率は10.2%と予想の10.5%より強い数字となった。平均時給も前月比0.2%上昇/前年比4.8%上昇と予想の前月比0.5%低下/前年比4.2%上昇をいずれも上回った。  ユーロドルは4日ぶりに反落。終値は1.1787ドルと前営業日NY終値(1.1877ドル)と比べて0.0090ドル程度のユーロ安水準だった。予想を上回る米雇用指標の結果が伝わると全般ドル買いが進んだ流れに沿った。米中対立や米経済対策の協議の難航を背景にリスク・オフのドル買いも見られ、一時1.1755ドルと日通し安値を付けた。米投資銀行からは「ドルはこの40年で最も売られ過ぎの水準」とのレポートが出ており、週末を控えたポジション調整目的のドル買いも入ったようだ。また、大手邦銀がレポートで「短期的なユーロドルのショートを推奨した」ことが一部で話題となっていた。  トランプ米大統領は6日、国家安全保障に深刻な脅威をもたらす恐れがあるとして、中国企業が運営する短編動画投稿アプリ「TikTok(ティックトック)」と対話アプリ「微信(ウィーチャット)」に関わる取引を禁じる大統領令に署名。中国の反発は必至で、市場では米中対立が激化するとの懸念が広がった。主要通貨に対するドルの値動きを示すドルインデックスは一時93.62まで上昇する場面があった。  ユーロ円は4日ぶりに反落したものの、下値は堅かった。終値は124.85円と前営業日NY終値(125.36円)と比べて51銭程度のユーロ安水準。ユーロドルの下落につれた売りが先行し、22時30分前に一時124.46円と本日安値を付けたものの、ドル円の上昇につれた買いが入ると124.91円付近まで下げ幅を縮める場面があった。 本日の参考レンジ ドル円:105.48円 - 106.05円 ユーロドル:1.1755ドル - 1.1883ドル ユーロ円:124.46円 - 125.40円
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