明日の戦略-プラスを確保もさえない動き あすはパウエル議長講演を前に様子見か

2019/08/22(木) 16:43
 22日の日経平均は小幅反発。終値は9円高の20628円。米国株の大幅高を受けて上昇して始まり、上げ幅を3桁に拡大。しかし、寄り付き直後が高値となり、その後は失速した。前場では下げに転じる場面もあったが前引けではプラスを確保。後場はマイナスからのスタートとなり、小幅安の時間帯が長く続いた。しかし、引け間際に買いが入り、プラス圏まで戻して終えた。東証1部の売買代金は概算で1兆7200億円。業種別では騰落率上位は化学、水産・農林、証券・商品先物、下位は石油・石炭、鉱業、精密機器となった。自己株取得を発表したGameWithが大幅上昇。半面、新株予約権の発行が嫌気されたオンキヨーが急落した。  東証1部の騰落銘柄数は値上がり841/値下がり1170。米国でハイテク株が上昇した流れを受けてSCREENやアドバンテスト、ディスコなど半導体株が上昇。良好な訪日外客数を受けて資生堂やファンケル、コーセーなど化粧品株に強い動きが見られた。KLabが商いを伴って大幅高。スター精密やロゼッタが証券会社のリポートを材料に買いを集め、東証1部への市場変更を発表したラクスルが急伸した。一方、映画部門において米ディズニーと対立しているとの観測が報じられたソニーが大幅安。原油安を嫌気して国際帝石や出光興産、JXTGなどが売りに押された。新株予約権を発行すると発表したリーダー電子は大幅安。21日のメディア出演を材料に直近で買いを集めていたインパクトHDは放映終了後は材料出尽くし感が強まり急落した。  日経平均はかろうじてプラスを確保したが、米国株が大幅高となったことを鑑みると、かなりさえない動きであった。ジャクソンホール会合やG7サミットを前に様子見姿勢が強まるタイミングではあるが、高く始まったところから萎んでおり、印象は悪い。あすはジャクソンホール会合でのパウエルFRB議長の講演を前に動意薄の展開が想定される。きょうがある程度強い動きとなっていれば楽観ムードが高まる展開も期待できたが、そうはならなかったため、むしろイベント前のリスク回避の売りが上値を抑えるだろう。きょうの安値は20584円で、5日線(20581円、22日時点)手前で下げ渋った。今週はここまで4営業日連続で終値では5日線を上回っており、同水準を意識した動きが見られるかに注目しておきたい。
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