明日の戦略-あすはメジャーSQかつ重要変化日、マド踏み上げに売り向かえ

2019/09/12(木) 16:01
 11日東京株式市場で日経平均は8日続伸。米国株の上昇期待や円安が支えとなり、買い先行後も堅調な展開となった。値動きは限定的だったが、7月の戻り高値を更新。トランプ米大統領が10月1日予定の対中関税率引き上げを15日に変更したと伝わったことや、引き続き日銀の金融緩和に対する思惑などが安心感につながった。東証1部の売買代金は概算で2兆7700億円。業種別では空運、その他製品、電気・ガス、機械などの上昇が目立った一方、パルプ・紙、水産・農林、石油・石炭、証券が下げた。新興市場では、日経ジャスダックは6日続伸、マザーズ指数は反落した。  東証1部の騰落銘柄数は値上がり1247/値下がり810。値上がり率トップのHameeは第1四半期が想定外の大幅増益になったことが好感された。ZOZOはヤフーがTOBで子会社化と発表したことで騰勢を強めた。大規模な自社株買いが好感された大日本印刷が上昇したほか、岩崎電気は他社と共同開発したIoTスマートスイッチ「Link-S2」が国内3大スマートスピーカーに対応可能になったと発表したことが材料視され、一時は20%を超す上げ幅となった。  一方、値下がり率トップのオハラは通期業績予想や配当予想の下方修正が嫌気され急落。GMOペイメントゲートウェイはヤフーのZOZO買収による事業機会の消失リスク懸念で売られた。東洋証券が前日急伸の反動で利食い売りに押されたほか、アトラにも売りが続いた。  メガバンクは終日さえない展開だったが、それでも大きく下押すことなく高値もみ合いの範ちゅう。日経平均の採用銘柄の中で最も配当利回りが高いJTは新値10本足が陽転しており、当面はバリュー株への買いが続きそうだ。  東証1部の騰落レシオ(25日)は119.75%(9/12現在)とモメンタム相場には適度の数値であり、決して超過熱とは言い難い。  一方、今晩の米国市場では米中関係の改善期待が相場の支援となりそうだ。ダウ平均とS&P500は史上最高値まで1%未満。高値更新となればあすの東京市場には朝方から支援材料になる。ただ、あすはメジャーSQ算出日。米国株高による寄り付きの買い物によって高いSQ値になる可能性があり、「幻のSQ」などには特に注意が必要だ。  いずれにしてもSQ前後は相場の変化日になる傾向があり、連騰続きの指数は上昇一服が予想される。日柄面でも昨年1月高値~10月高値までの「173」日を昨年12月安値からの期間で当てはめたタイミングとなるため、変化日として重要となる。三連休や翌週のFOMC(連邦公開市場員会)を前に後場は緩む公算が大きい。
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