明日の戦略-三連休明けも株高基調に変化なし あすはFOMC前で様子見姿勢が強まるか

2019/09/17(火) 16:02
 17日の日経平均は10日続伸。終値は13円高の22001円。サウジアラビアの石油施設が攻撃を受けたことで原油価格が急騰し、米国株が下落。これらを嫌気して売りが先行し、早々に下げ幅を3桁に広げた。しかし、ドル円が円安に振れたことから売り一巡後は持ち直す展開。前場のうちにプラス圏に浮上した。ただ、戻した後は強弱感が入り交じり、前営業日近辺で一進一退となった。後場は方向感に欠ける地合いが続いたものの、終値ではプラスを確保して22000円台を回復した。東証1部の売買代金は概算で2兆4200億円。業種別では騰落率上位は鉱業、石油・石炭、その他金融、下位は空運、海運、化学となった。8月のマンション指標に改善が見られたことなどから、三井不動産や住友不動産など不動産株の一角が大幅上昇。反面、上期の着地が通期計画に対して物足りなかったエニグモが大幅安となった。  東証1部の騰落銘柄数は値上がり1250/値下がり792。原油価格急騰を手がかりに国際帝石や石油資源、JXTGなど原油高メリット銘柄が値を飛ばす展開。スマートフォンゲーム「ドラゴンクエストウォーク」の出足好調を受けてコロプラがストップ高となり、スクエニHDも大幅高となった。楽天が6%高と強い動き。台風15号の復興に絡んで無電柱化促進が意識されたことからイトーヨーギョーが騰勢を強めた。一方、ソフトバンクGが3%超の下落。enishが一時ストップ安となるなど大きく値を崩した。原油高で運輸系が弱く、JALやANAなど空運株が軟調。川崎汽船や商船三井など海運株は中東リスクの高まりも売り材料となった。月次がさえなかったペッパーフードが大幅安となり、1Qが大幅減益となったヤーマンは急落した。  日経平均は1日を通してはプラス圏とマイナス圏を行き来するもどかしい動きが続いたものの、しっかり終値で22000円台に乗せ、10日続伸を達成した。新たなリスクが出てきた割にはスタートから値動きは落ち着いており、FOMCを目前に控えたタイミングでも利益確定を急ぐような動きは見られなかった。指数は小幅高でも値上がり銘柄数は多く、東証1部の売買代金も2兆円を大きく上回っており、株高基調に変化なしとの見方が強まった1日であったと言える。あすに関しては、FOMCの結果待ちで動きづらい地合いが想定される。ただ、個別に出遅れ感の強いものには買いが入るだろう。きょう動意づいた原油高メリット関連などは、地政学リスクが高まっても買える割安銘柄として市場の注目を集め続ける可能性がある。また出遅れという点では、足元の日本株全体の上昇に乗り切れていない感があるマザーズ銘柄にそろそろ動意が出てくるかに注目したい。
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