明日の戦略-400円超の下落で25日線割れ、米指標にらみの波乱相場は続く

2019/10/03(木) 16:47
 3日の日経平均は大幅続落。終値は436円安の21341円。連日で米国株が値幅を伴った下げとなり、円高も進行したことから大幅安スタート。350円近く下げて始まった後も下値模索が続き、前場では500円超下げる場面もあった。後場に入ると値動きは落ち着き、前場の安値(21277円)は下回ることなく推移した。一方で戻りを試す動きも見られず、400円近く下げた水準での低空飛行が長く続いた。東証1部の売買代金は概算で2兆0700億円。業種別では全業種が下落。騰落率上位は海運、情報・通信、不動産、下位は鉱業、水産・農林、倉庫・運輸となった。前場大幅安のオンワードHDが後場プラス転換から上げ幅拡大。日経新聞の店舗リストラ観測報道で売られていたが、14時40分に業績下方修正を発表したことで、目先の悪材料出尽くし感が強まった。半面、株安のなかで東洋証券やマネックスGなど証券株が大きく売られた。  東証1部の騰落銘柄数は値上がり159/値下がり1963。ほぼ全面安ではあったが、東京エレクトロンやディスコはプラスを確保するなど、半導体株にはしっかりとした動きが見られた。コロプラ、スクエニHDの「ドラクエウィーク」コンビが逆行高。決算が好感されたニトリHDが買いを集めた。一部メディアで孫正義氏が買収を狙っていると報じられたLINEは5%超の上昇。クルーズ傘下と物流業務委託契約を締結したアマガサがストップ高まで買われた。一方、9月の月次が弱かったファーストリテイリングが3.9%安と大幅下落。ファナックやトヨタ、資生堂などの下げが大きかった。月次軟調のライトオンや希望退職を募集すると発表したサンデンHDが大幅安。直近で騰勢を強めていたオルトプラスが急落した。  日経平均は400円を超える大幅下落。終値(21341円)は25日線(21470円、3日時点、以下同じ)、26週線(21370円)、52週線(21364円)を下回った一方、13週線(21300円)や75日線(21276円)は上回った。テクニカル的にはこの辺りで売りが止まってほしいところで、今晩米国で発表される9月ISM非製造業指数や8月製造業受注が米国株の下げを食い止める材料になるかが注目される。テクニカルの節目でしっかり反転してくれば、追随買いも入りやすくなる。一方、下げ止まらなければ9月の上げ分を打ち消し、8月安値の20110円を試しに行く展開も想定される。きょうは全面安ではあったが、売買代金上位銘柄をみると、3%を超える大幅な下げとなったのはファーストリテイリングくらいで、同社には月次が弱かったという個別要因があった。モメンタムの強いコロプラとスクエニHD、決算で買われたニトリHD以外では、東京エレクトロンや第一三共、ドコモなどが上昇。また、ソニーやKDDI、村田製作所などは1%未満の下げにとどまっている。全体相場が波乱の様相を呈してきたが、下げ相場で耐性を示したこれらの銘柄の動向を注視しておきたい。
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