明日の戦略-失速しても上昇は続く、円安基調が維持されるかに注目

2019/11/26(火) 16:19
 26日の日経平均は続伸。終値は80円高の23373円。米国株の上昇と円安進行を追い風に、3桁上昇スタートから早々に23500円台を回復。その後、アジア株高や一段の円安を受けて取引時間中の年初来高値を更新した。しかし、23600円台に乗せたところで売りに押されて急速に上げ幅を縮めると、前引けでは23500円を割り込んだ。前場の失速を受けて後場は上値の重い展開。プラス圏は維持したものの、23400円近辺でこう着感が強まり、値下がりに転じる銘柄も増加した。結局、終値では年初来高値(23520円、11/12)を更新できず、23400円も下回った。東証1部の売買代金は概算で3兆1500億円。MSCIのリバランス需要に伴い、商いは高水準となった。業種別では騰落率上位は電気機器、精密機器、ゴム製品、下位は鉱業、食料品、建設となった。ハイテク株の動きの良さが目立っており、村田製作所が後場一段高で4%を超える大幅上昇。半面、ソフトバンクGは香港市場に上場したアリババ株が公開価格を上回るスタートとなったものの、好影響は限定的。材料出尽くしで後場に入って下げ足を強めた。  東証1部の騰落銘柄数は値上がり852/値下がり1199。後場に入って値下がりが値上がりを上回った。昭和電工がプレミアムを乗せて日立から株式を買い取る可能性があると報じられた日立化成が15%超の上昇。一方、昭和電工は6%安と明暗分かれる動きとなった。強かったのがハイテク株で、太陽誘電、TDK、東京エレクトロンなど主力どころが軒並み大幅高。株式分割を発表した穴吹興産やレーザーテックが急伸し、月次好調のいい生活や、自己株取得を発表したCIJなどが買いを集めた。一方、弱かったのは内需系で、清水建設や大成建設などゼネコンの一角が大幅安。ファンケルやコーセーなど化粧品株も軟調となった。山田コンサルやエアウォーターはファイナンスが嫌気されて急落した。  日経平均は取引時間中の年初来高値を更新し、23600円台まで上値を伸ばしたものの、引けは80円高の23373円。ローソク足では陰線を形成しており、頭打ち感は強い。とは言え、きょうは上昇はしても23500円に届かず足踏みする展開も十分想定されただけに、上を試す動きが見られた点には強さがうかがえる。失速しても下げに転じたわけではなく、米国株が落ち着いていれば、改めて23500円からその上を目指す展開が期待できる。目先はドル円の動向に注目しておきたい。今年は円安が進む局面でも109円より上では上値が重くなることが多い。それだけに、ここからもう一段円安が進めば、地合いの変化が意識され、株高に弾みがつくとの見方が強まりやすい。一方、これまで同様に109円台が壁となるようであれば、日本株は少しもたつくかもしれない。その場合、25日線(23110円、26日時点)がサポートになるかに注目しておきたい。
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