明日の戦略-反発も閑散極まる、決算発表の谷間で様子見相場が継続か

2020/01/16(木) 16:47
 16日の日経平均は小幅反発。終値は16円高の23933円。米中通商協議の「第1段階」合意文書署名式を波乱なく通過して米国株は上昇。この流れを受けて買いが先行したが、小高く始まった後の上値は重かった。下げに転じるところではすぐに切り返して底堅さを見せるものの、節目の24000円は壁となり、手掛けづらさが意識される中でこう着感が強まった。前引け間際や取引終盤など、ところどころで強含む場面もあったが、1日の値幅は70円と総じて小動きとなった。東証1部の売買代金は概算で1兆9300億円。業種別では医薬品や石油・石炭、電気・ガスなどが上昇している一方、証券・商品先物や鉱業、金属製品などが下落している。日本経済新聞でインドにてコンビニ出店を拡大するとの観測が報じられたインパクトホールディングスが急騰。半面、今期が減収減益計画となったマルカが急落した。  東証1部の騰落銘柄数は値上がり654/値下がり1406。主力どころではファストリやソニー、パナソニックなどが上昇。第一三共やスズキ、SUBARUが大幅高となった。決算を材料にきのうストップ高となったサイバーステップが商いを伴って連日の大幅上昇。上方修正を発表したTOWや、月次好調のフーバーブレインが買いを集めた。国内で新型肺炎に感染した患者が確認されたとの報道を受けて、日本アビオニクスや川本産業などが関連銘柄として物色された。一方、ソフトバンクGが2%超の下落。太陽誘電やアドバンテストなどハイテク株が大きく売られたほか、安川電機やSMCなどFA・ロボット関連が軟調となった。今期減益計画の不二越やニッケが大幅安。ビープラッツや川崎地質、アクトコールが決算失望で急落した。  上がるでもなく下がるでもなく、方向感のない動きが続いた。東証1部の売買代金は2兆円割れで、年末に逆戻りしたのかと思わせるような閑散相場。ダウ平均は終値で初となる29000ドルを達成したというのに、日経平均はつい最近回復した24000円にも届かなかった。あすは週末で、きょうの動きを見る限り、積極的な売買は期待しづらい。小売など2月決算企業の業績発表が一巡し、3月決算企業の業績発表まで少し間が空く。米中の「第1段階」正式合意は間違いなく安心材料で、きっかけ一つでリスクオンに傾く状況にはあるとみるが、目先は材料待ちの中で外部環境に振らされる地合いが続くだろう。慌てることなく押し目があれば買いを入れるスタンスで臨みたい。
日本株の最新ニュース
マーケットデータ
日経平均 38,460.08 +907.92
TOPIX 2,710.73 +44.50
グロース250 655.60 +4.96
NYダウ 38,503.69 +263.71
ナスダック総合 15,696.64 +245.34
ドル/円 154.90 +0.07
プレミアム銘柄の最新情報
ページTOPへ