明日の戦略-米国株高を好感できず反落、あすは週末を前に警戒が強まるか

2020/02/13(木) 16:19
 13日の日経平均は反落。終値は33円安の23827円。米国株は主要3指数が史上最高値を更新する強い上昇となったが、寄り前に中国湖北省で新型肺炎の感染者が急増したと伝わったことから、スタートは小幅安にとどまった。前場ではプラス圏とマイナス圏を行き来するなど強弱感が入り交じり、前引けは小幅高。一方、後場は売りが優勢の展開。前場では値を保っていたSBGが大きく崩れたことが、投資家のセンチメントを悪化させた。値幅はそれほど出ず、23800円を割り込む局面では押し目買いも入ったが、上値の重さが強く意識される中、小幅な下落で取引を終えた。東証1部の売買代金は概算で2兆3700億円。業種別では騰落率上位は金属製品、空運、石油・石炭、下位は鉄鋼、パルプ・紙、機械となった。上期は大幅増益で分割、増配、自己株取得も併せて発表したシステムサポートがストップ高。半面、前19.12期が大幅減益となったワイヤレスゲートが後場に入って急落した。  東証1部の騰落銘柄数は値上がり878/値下がり1190。ファーストリテイリングが2%超の上昇。東京エレクトロンが最高値を更新し、レーザーテックが商いを伴って大幅高となるなど、半導体株に資金が向かった。ルネサスやロート製薬、野村マイクロが決算を材料に急伸。1Q決算が好感されたチェンジやテモナはストップ高まで買われた。ほか、ヤマハ発動機によるTOBに賛同の意を表明したヤマハモーターロボティクスがストップ高となった。一方、後場に失速したSBGは5%超の下落。ダイキンやSMCが決算を材料に大きく売られた。前期営業赤字のブイキューブや今期減益計画の富士山マガジン、下方修正発表のエン・ジャパンはストップ安となるなど決算失望銘柄は叩き売られた。全体としては新型肺炎を警戒する地合いであったものの、川本産業やマナック、興研など関連銘柄は手じまいムードが強まり軒並み急落した。  米国株の強い上昇を受けて日経平均は24000円台回復が期待されたが、朝方に出てきた悪材料を嫌気して下落で終えた。湖北省の感染者拡大に関しては基準の変更が影響したようだが、まだ被害そのものが沈静化した状況にはない。週末を前にしては、関連報道が多く出てくるかもしれないとの警戒から上値は重いと予想する。週明け17日の米国市場が休場(ワシントン誕生記念)となることも、買い手控え要因となり得る。日経平均はきょうの終値と先週末(2/7)の終値がともに23827円で、あすの値動きが週間の方向性を決定づける。5日線(23815円、13日時点、以下同じ)もすぐ下に控えており、できればプラスで週を終えたいところだ。週初の10日がギャップダウンスタートとなったため、23631円を上回れば週足では陽線を形成する。13週線が23667円に位置しており、押した場合にはこれらの水準までで下げ止まるかが注目される。
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