明日の戦略-日経平均は下ヒゲも底打ち感はいまいち、短期的には米経済指標の良し悪しがカギか

2020/02/25(火) 15:52
 25日の日経平均は大幅続落。下げ幅が一時1000円超となり、22300円台まで下落した。売り一巡後は買い戻しが入ったが、新型肺炎を巡る警戒が根強く下げ幅縮小が一服。後場は22600円を挟んだ小動きが続いた。東証1部の売買代金は概算で3兆1100億円と大商い。業種別では全業種が下落し、海運、金属製品、証券、鉄鋼、鉱業などの下げが目立った。  東証1部の騰落銘柄数は値上がり26 /値下がり2129。売買代金上位30でプラスとなったのは富士フィルムのみ。グループが開発した新型インフルエンザ薬「アビガン」を患者に投与と報じられたことが好感されたが、昨年来高値を更新したあとは上げ幅を縮小した。値上がり率上位では、テレワークの広がり期待を材料にブイキューブが連日の賑わいとなったほか、セグエもテレワーク関連の一角として買われた。ファンコミュニケーションズが自社株買い発表で需給改善期待で上昇したほか、アルテリア・ネットワークスが証券会社による買い推奨で堅調に推移した。一方、主力株が全面安になるなかでもSUMCOやアドバンテストなど半導体関連の一角が大きく下げたことや、値上がり上位では有機合成薬品、アイモバイルやメガチップス、アウトソーシングなどの下げが目立った。  あすも不安定な動きが予想される。米国市場は3日続落後の反発の可能性はあるが、日本国内の感染拡大や業績不安などが重荷となり、日本株には積極的な押し目買いは期待しづらい。一方、きょうの日経平均は昨年4/24高値(22362円)を下値のフシとして意識し、下げ幅を縮小する動きとなった。ダウ平均の1月安値割れが米国市場全体のダメ押しにつながり、日経平均も昨年7/25高値21823円付近まで突っ込む可能性もあるが、21500円~22000円では2018年以降で242兆円程度の商いをこなしており、下値支持帯としての意味あいは大きい。裁定取引に係る現物株式の買い残高も2/14現在、金額ベースで5853億円と過去の最低に近い水準にとどまっており、下げが継続的かつ加速度的になる需給環境ではないといえる。  韓国やイタリアなど中国以外でも新型コロナウイルスの感染拡大が続いたことで、世界の株式市場で景気の悪化懸念が一段と強まっている。米国市場も自国の経済動向に疑心暗鬼になっており、今晩発表の米2月消費者信頼感指数、今週発表の米10-12月期GDP改定値、米1月耐久財受注(2/27)など経済指標の良し悪しが株価下げ止まりのカギとなる。
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