明日の戦略-22500円を割り込み安値引け、5日線と25日線の接近は波乱を示唆?

2020/07/08(水) 15:55
 8日の日経平均は続落。終値は176円安の22438円。米国株の大幅安を受けて、寄り付きは3桁の下落。前場では早々に切り返して一時プラス圏に浮上するなど、底堅い動きを見せた。ただ、後場は22600円より上が重く、次第に売り圧力が強まる展開。再び下げ幅を3桁に広げて22500円を割り込むと、その後はじり安基調が続いた。終盤にかけては一段安となり、結局安値引け。一方、新興市場は堅調で、マザーズ指数とジャスダック平均はそろってプラスで終えた。東証1部の売買代金は概算で2兆1500億円。業種別では全業種が下落しており、下げが軽微にとどまったのは電気・ガスや医薬品、鉄鋼など。一方、鉱業やその他製品、保険などが弱かった。全体的に手掛けづらさが漂う中、ステムリムやリボミックなどバイオベンチャーの一角が急騰。半面、前日に20年ぶりの高値をつけたソフトバンクGが利益確定売りに押された。  東証1部の騰落銘柄数は値上がり420/値下がり1686。日経新聞1面で「iPhone」の全新機種に有機ELが採用されると報じられたことを手掛かりに、Vテクノロジーや平田機工が大幅高。保土谷化学はストップ高まで買われる場面があった。証券会社が目標株価を引き上げた神戸物産が大幅上昇。上方修正を発表した日置電機や、今期2桁の営業増益を見込むTAKARA & COMPANYが急伸した。一方、任天堂やサイバーエージェントなど、きのう年初来高値を更新した銘柄が大きく売られる展開。資生堂やコーセー、花王など化粧品株の動きが弱かった。今期最終赤字に転落見込みとなったイオンモールは6%を超える下落。九州豪雨の復興関連として直近で動意づいた麻生フォームクリートやヤマウ、ヤマックスなどが急落した。  日経平均は終日不安定な展開。3桁下落スタートから一時プラス圏に浮上したが、買いが続かず失速すると、安値引けとなった。足元の日本株は、ソフトバンクGや東京エレクトロン、レーザーテックなどが強い動きを見せて相場をけん引している一方、JR西日本や高島屋はここにきて年初来安値を更新するなど、銘柄格差が鮮明となっている。米国株もアマゾンやテスラなどは基調が非常に強いが、ボーイングなどは上値が重く、ダウ平均とナスダックのパフォーマンスにかい離が出てきている。限られた銘柄の強い上昇に支えられているような状況のため、上がっても下がっても強気、弱気どちらにも傾きづらくなっている。  そのような中、日経平均は終値(22438円)と5日線(22444円、8日時点、以下同じ)および25日線(22482円)が接近してきた。テクニカル面からは上下どちらかに大きな動きが出てきそうな形状となっている。足元の値動きからは22700円を突破できれば上、22300円を割り込めば下といったところか。週足では13週線(21243円)が26週線(21181円)を上回っており、動きがあるなら上の可能性が高いとみるが、下に振れた場合は上述の週足の節目が控える21000円台前半辺りまでの下げは想定しておいた方が良い。
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