明日の戦略-連日の3桁上昇で22500円台を回復、一段高には為替のフォローが必要か

2020/08/04(火) 16:47
 4日の日経平均は大幅続伸。終値は378円高の22573円。米国株高を好感して3桁上昇スタート。寄り付きが安値となり、その後は上値を伸ばす流れとなった。序盤に鋭角的に上げて22500円台に乗せると、前場では高値もみ合いが継続。後場は値動きは緩慢ながらもじわじわと上げ幅を広げた。地合いが改善に向かう中、決算など材料に対する反応もポジティブなものが多く見られ、取引終盤には22600円台に到達。終値では22600円は下回ったものの、高値圏で取引を終えた。東証1部の売買代金は概算で2兆5000億円。業種別では全33業種が上昇しており、空運、陸運、海運の運輸3業種がそろって急伸。一方、精密機器や医薬品、電気・ガスなどは小幅な上昇にとどまった。1Q決算が好感されたキッコーマンがストップ高。半面、1Qが大幅な営業減益となった戸田建設が後場下げに転じて大きく値を崩した。  東証1部の騰落銘柄数は値上がり1807/値下がり316。増配を発表したNTTドコモが大幅高。上期の見通しを大幅に引き上げたイビデンが急騰した。スズキは1Qが大幅な営業減益となったものの、悪材料出尽くし感が強まり7%超の上昇。トヨタやホンダなど自動車株全般にも買いが波及した。西武HDも1Qは営業赤字の着地ながら株価は急伸。JR東、西、東海など鉄道株が軒並み高となった。自己株取得を発表したアルヒや、今期増収増益かつ増配も見込む手間いらずが急伸。ソニーが決算発表を前に買いを集め、4%を超える上昇となった。一方、TDKや日本電産、アドバンテストなどハイテクの一角が逆行安。前日にストップ高となったPSSやZHDが大きめの下げとなった。興研は上期が大幅増益となったものの株価は売りで反応。今期減益含みのレンジ予想を提示したシグマクシスが急落した。  日経平均は連日の3桁上昇。2日間で約863円上げており、先週の下げ分(1041円)の大半を戻した。終値(22573円)では25日線(22486円、4日時点)を上回っており、チャートの好転がリスク選好ムードを高める展開も期待できる。ただ、6月中旬以降は概ね22500円を中心としたレンジ相場が続いており、レンジ中央の水準まで戻したここから先は、上昇のハードルは高くなる。弱かった先週と強くなった今週で大きな違いがあるとすれば、ドル円の傾きであろう。106円近辺まで戻して円高一服感が出てきたドル円が、もう一段円安方向にシフトするかどうかが、日本株が一段高となるか否かのカギを握る。きょうは出遅れ銘柄に資金が向かう中で、為替と連動性が高い自動車株に非常に強い動きが見られた。5日はホンダ、6日はトヨタと大手の決算発表が控えており、自動車株が株式市場の中で存在感を高めることができるかが注目される。
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