明日の戦略-日経平均もマザーズも節目割れ、キヤノンの決算反応に注目

2020/10/26(月) 16:34
 26日の日経平均は小幅反落。終値は22円安の23494円。小高く始まったものの、新たな手掛かりには乏しい中、場中は狭いレンジでの小動きが続いた。前場ではプラス圏での時間帯が長かったものの、前引けは小幅安。上値の重さが嫌気され、後場はマイナス圏が定着した。下げても売り崩すような動きは出て来なかったが、押し目を拾う動きも見られず、終値では23500円を下回った。マザーズ指数が後場に入って下げ幅を拡大。引けにかけて売りの勢いが強まり、4%近い下落で終値で1200pを割り込んだ。東証1部の売買代金は概算で1兆5900億円。業種別では、非鉄金属、電気機器、鉱業などが上昇している一方、サービス、証券・商品先物、その他金融などが下落している。通期の営業利益見通しを大幅に引き上げた東邦亜鉛が急騰。半面、ジーエヌアイグループは治験に関するリリースを材料に大幅高スタートとなったものの、マザーズの地合いが悪い中では買いが続かず、急失速して6%超の下落と荒い値動きとなった。  東証1部の騰落銘柄数は値上がり815/値下がり1245。上方修正を発表した村田製作所が高いところで7500円まで上昇し、2015年の高値7406円を突破。上方修正と増配を発表したキヤノンMJが急伸し、決算発表前のキヤノンに先回り買いが入った。証券会社のリポートを材料に京セラやミズホメディーが大幅高。取扱製品の受注に関するリリースが好感されたツインバードがストップ高比例配分と買いを集めた。一方、ソフトバンクGが大幅安。マザーズ市場が崩れる中、BASEやメルカリ、すららネットなど主力株の多くがたたき売られた。増資観測が報じられたスターフライヤーが9%近い下落。下方修正を発表した東京製鉄や今期最終赤字に転落見込みとなったウィザスが急落した。  日経平均は22円安(23494円)と小幅な下落ではあったが、終値で23500円を割り込んでおり、印象が悪い。マザーズ指数は先週木・金でそれなりに下げたにもかかわらず、きょうも改めて売られる展開。こちらも終値で節目の1200pを割り込んだ。東証1部銘柄でも、少し前まで連日で上場来高値を更新していたメドピアが急落している。成長期待で買われていたグロース系の銘柄は、目先は厳しい局面となりそうだ。引け後にキヤノンが通期見通しの上方修正を発表した。同社はメドピアとは逆で、直近まで年初来安値更新基調が続いていた。ここ数日は見直し買いも入っていたが、上方修正がさらなる買い材料となるかが注目される。そうなった場合、安値圏にある銘柄にはリバウンド狙いの買いが入りやすくなる。鉄道株や建設株には下値模索が続いているものが多い。一方、上方修正が好感されなかった場合、直近の戻りは下げ局面での一時的なアヤ戻しにすぎないとの見方が強まる。その場合、高値圏にあるものも安値圏にあるものも買いづらくなることから、決算銘柄の値動きだけが派手になり、全体としては上値の重い状況が続くと予想する。
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