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明日の戦略
大幅高スタートも急失速、来週は参院選前で方向感が出づらいか
東証プライムの騰落銘柄数は値上がり1152/値下がり420。レーザーテックやディスコなど半導体株の一角が上昇。みずほや三菱UFJなど銀行株に資金が向かった。1Qの純利益が大幅増となったセブン&アイが3.3%高。レノの株式買い増しが判明したフジHDが急伸したほか、ダイキンの動きの良さが目立った。
一方、フジクラや古河電工など電線株が大幅安。三菱重工やIHIなど防衛株が弱かった。ビックカメラやコジマなど家電量販店株が決算を材料に大幅安。直近で騰勢を強めていたGMOインターネットが大幅高スタートから一転大幅安と乱高下しており、同様に足元の動きが非常に強かったデータセクションがストップ安まで売り込まれた。
日経平均は続落。かなり強く始まったが、動きが良かったのは最初だけであった。ファーストリテイリングが足を引っ張った格好にはなっているが、終盤にかけては下を試しにいっており、4万円台回復のハードルの高さがうかがえる。来週は参院選の投開票前かつ三連休を控えており、上値追いには一段と慎重になると思われる。
今週、週間ではグロース250指数が5.3%高とパフォーマンスが良好であった。6月後半から先週辺りまではさえない動きであったが、強い切り返しを見せている。上述のように日経平均は上値が重くなる可能性があるだけに、新興銘柄の上値が軽くなる展開に期待したい。
【来週の見通し】 方向感に欠ける展開か。日曜20日が参議院選挙の投開票日。翌週月曜21日は海の日により休場で、東京市場は三連休を控えるスケジュールとなる。万博イベントへの出席が目的とのことだがベッセント米財務長官が19日に訪日することも伝わっており、高くなればリスク回避や利益確定を目的とした売りは出やすい。一方、参院選や三連休を過度に警戒して大きく下げるようなら、連休明けの反転を期待した押し目買いが入るだろう。強気にも弱気にも傾きづらく、値幅が出ればそれが修正されて週間では水準が大きく変化しないと予想する。
【今週を振り返る】 軟調となった。週明け7日の日経平均は、関税交渉への不透明感やETF分配金ねん出売りへの警戒感などから200円を超える下落。8日はトランプ大統領が日本からの輸入品に25%の関税を課すと表明したことを受けて下げて始まったものの、切り返してプラスで終えた。9日は不安定な動きとなったものの、円安を追い風に連日の3桁上昇。一方、10日は米国株の上昇を受けても3桁の下落となり、11日は大幅高スタートから急失速して下落で終えた。8日と10日がETFの分配金ねん出目的の売り需要発生日であったほか、11日がSQ日で、需給に関する思惑が入り交じる日が多い週でもあった。日経平均は週間では約241円の下落となり、週足では2週連続で陰線を形成した。
一方、フジクラや古河電工など電線株が大幅安。三菱重工やIHIなど防衛株が弱かった。ビックカメラやコジマなど家電量販店株が決算を材料に大幅安。直近で騰勢を強めていたGMOインターネットが大幅高スタートから一転大幅安と乱高下しており、同様に足元の動きが非常に強かったデータセクションがストップ安まで売り込まれた。
日経平均は続落。かなり強く始まったが、動きが良かったのは最初だけであった。ファーストリテイリングが足を引っ張った格好にはなっているが、終盤にかけては下を試しにいっており、4万円台回復のハードルの高さがうかがえる。来週は参院選の投開票前かつ三連休を控えており、上値追いには一段と慎重になると思われる。
今週、週間ではグロース250指数が5.3%高とパフォーマンスが良好であった。6月後半から先週辺りまではさえない動きであったが、強い切り返しを見せている。上述のように日経平均は上値が重くなる可能性があるだけに、新興銘柄の上値が軽くなる展開に期待したい。
【来週の見通し】 方向感に欠ける展開か。日曜20日が参議院選挙の投開票日。翌週月曜21日は海の日により休場で、東京市場は三連休を控えるスケジュールとなる。万博イベントへの出席が目的とのことだがベッセント米財務長官が19日に訪日することも伝わっており、高くなればリスク回避や利益確定を目的とした売りは出やすい。一方、参院選や三連休を過度に警戒して大きく下げるようなら、連休明けの反転を期待した押し目買いが入るだろう。強気にも弱気にも傾きづらく、値幅が出ればそれが修正されて週間では水準が大きく変化しないと予想する。
【今週を振り返る】 軟調となった。週明け7日の日経平均は、関税交渉への不透明感やETF分配金ねん出売りへの警戒感などから200円を超える下落。8日はトランプ大統領が日本からの輸入品に25%の関税を課すと表明したことを受けて下げて始まったものの、切り返してプラスで終えた。9日は不安定な動きとなったものの、円安を追い風に連日の3桁上昇。一方、10日は米国株の上昇を受けても3桁の下落となり、11日は大幅高スタートから急失速して下落で終えた。8日と10日がETFの分配金ねん出目的の売り需要発生日であったほか、11日がSQ日で、需給に関する思惑が入り交じる日が多い週でもあった。日経平均は週間では約241円の下落となり、週足では2週連続で陰線を形成した。
指標 | 現値 | 前日比 | 騰落率 | 始値 | 高値 | 安値 |
---|---|---|---|---|---|---|
為替(ドル/円) | 146.82 | +0.59 | +0.40% | 146.23 | 147.18 | 146.13 |
日経平均(日足)
後場概況
日経平均は続落 ファーストリテイリングが6.9%安
11日の日経平均は続落。終値は76円安の39569円。米国株高を受けて寄り付きから200円を超える上昇となり、すぐに上げ幅を300円超に広げた。しかし、節目の4万円に接近したところで買いが一巡。急速に値を消してマイナス圏に沈んだ。値上がり銘柄は多かったが、ファーストリテイリング<9983.T>が決算を受けて派手に下げたことが重荷となった。9時台半ば辺りからは前日終値を挟んで一進一退が続いた。後場は動意薄の時間が長かったが、15時近辺では39500円を割り込むなど下を試す場面があった。結局、39500円は上回ったものの、2桁の下落で取引を終了。TOPIXは終日堅調に推移した。前場ではプラスをキープしていたグロース250指数は、後場は失速して下げに転じた。
東証プライムの売買代金は概算で4兆5600億円。業種別では海運、パルプ・紙、鉄鋼などが上昇した一方、電気・ガス、非鉄金属、サービスなどが下落した。前期の利益が計画を上振れた三光合成<7888.T>がストップ高。半面、ファーストリテイリングが3Q決算を受けて6.9%安となり、1銘柄で日経平均を約262円押し下げた。
東証プライムの売買代金は概算で4兆5600億円。業種別では海運、パルプ・紙、鉄鋼などが上昇した一方、電気・ガス、非鉄金属、サービスなどが下落した。前期の利益が計画を上振れた三光合成<7888.T>がストップ高。半面、ファーストリテイリングが3Q決算を受けて6.9%安となり、1銘柄で日経平均を約262円押し下げた。
前場概況
日経平均は続落 スギHDが急伸
11日の日経平均は続落。前引けは52円安の39593円。米国株高を受けて200円超上昇して始まり、開始直後には上げ幅を300円超に拡大。しかし、節目の4万円に接近したところで急速に値を崩して下げに転じた。失速した後はプラス圏とマイナス圏を行き来する展開。値上がり銘柄はかなり多かったものの、ファーストリテイリング<9983.T>が決算を受けて大きく売られたことが指数の上値を抑えた。11時近辺の動きが弱く、小幅な下落で前場を終了。TOPIXやグロース250指数は上昇している。
東証プライムの売買代金は概算で2兆4300億円。業種別では銀行、鉄鋼、証券・商品先物などが上昇している一方、非鉄金属、小売、情報・通信などが下落している。上方修正を発表したスギホールディングス<7649.T>が急伸。半面、1Q決算が市場の期待に届かなかったベルク<9974.T>が急落している。
東証プライムの売買代金は概算で2兆4300億円。業種別では銀行、鉄鋼、証券・商品先物などが上昇している一方、非鉄金属、小売、情報・通信などが下落している。上方修正を発表したスギホールディングス<7649.T>が急伸。半面、1Q決算が市場の期待に届かなかったベルク<9974.T>が急落している。
今日の株式見通し
堅調か S&P500とナスダックが最高値を更新
東京市場は堅調か。米国株は上昇。ダウ平均は192ドル高の44650ドルで取引を終えた。新規失業保険申請件数が市場予想を下回って雇用の強さが確認できたことや、デルタ航空が決算を受けて急騰したことなどが好感された。ドル円は足元146円20銭近辺で推移している。CME225先物は円建てが65円高の39705円、ドル建てが110円高の39750円で取引を終えた。
米国株は小動きではあったがS&P500とナスダックが最高値を更新しており、日本株にもプラスの影響が及ぶと予想する。ただ、ナスダックは横ばい程度で3指数の中では見劣りする動きであっただけに、ハイテク株に関しては上値が重いかもしれない。きのうの日経平均はETF分配金ねん出の売り需要を警戒した格好となって下落したが、需給イベントを消化した本日は売りを急ぐ理由に乏しい。ドル円が落ちついていることも安心材料となり、場中はしっかりとした動きが続くだろう。日経平均の予想レンジは39550-39850円。
米国株は小動きではあったがS&P500とナスダックが最高値を更新しており、日本株にもプラスの影響が及ぶと予想する。ただ、ナスダックは横ばい程度で3指数の中では見劣りする動きであっただけに、ハイテク株に関しては上値が重いかもしれない。きのうの日経平均はETF分配金ねん出の売り需要を警戒した格好となって下落したが、需給イベントを消化した本日は売りを急ぐ理由に乏しい。ドル円が落ちついていることも安心材料となり、場中はしっかりとした動きが続くだろう。日経平均の予想レンジは39550-39850円。